心房細動⇒DOACは常識

「CHADS2スコア4点、出血リスクが高いためアスピリンを継続中」に違和感 この脳梗塞は防げた可能性があったのでは……
自分用のメモです。以下は、記事の抜粋です。


15年ほど前まで、心房細動患者に抗血小板薬が処方され、塞栓症を発症する症例をたくさん経験しました。それどころか、紹介したらワーファリンが抗血小板薬に切り替わっていることもかなりありました。

心房細動患者における脳梗塞リスクは、CHADS2スコアで評価され、1点以上であれば抗凝固療法の適応があるのは今や常識です。出血リスクが心配なら、HAS-BLEDスコアで評価し、リスクがあっても可能な限りコントロールしながら抗凝固療法を行うのが原則です。

新規で抗凝固療法を行う場合はDOACが推奨されています。2011年以前はDOACがなく、抗凝固薬といえばワーファリン一択でした。しかし、管理の大変さや食事制限などもあり、一般的には使いにくい薬でした。そのため、ワーファリンの代替薬としてアスピリンなどの抗血小板薬が心房細動に使われていました。

しかしアスピリンは心房細動における脳梗塞予防効果はなく、それでいて消化管出血などのリスクはDOACと同等、あるいはそれ以上だとするデータが報告され、それ以降、ガイドラインでもほぼ有害の扱いをされています。つまり、脳梗塞予防には効果が乏しく、出血リスクだけが残る、いわば“割に合わない”治療選択なのです。

専門外の知識まで常にアップデートするのは容易ではないことは理解しています。しかし、心房細動という疾患が持つ脳梗塞のリスクと、それに対する適切な治療戦略は、もはや“専門家の知識”ではなく、“医師が共有すべき医療の基本”です。


医師も免許の更新制にした方が良いかも。以下は、CHADS2スコアとHAS-BLEDスコアです。

 

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