帯状疱疹ワクチンで認知症が予防できる可能性

4万円前後の帯状疱疹ワクチンで認知症が予防できる可能性…現役医師が解説するそのメカニズム…帯状疱疹の予防だけでも打つ価値ありだが…
以下は、記事の抜粋です。


認知症を予防するメカニズム
ひとつ注意すべきなのは、この研究で使われたのは組換えワクチンではなく、古くから使われている生ワクチンだったという点です。別の観察研究によると、組換えワクチンを接種した人のほうが、生ワクチン接種者よりも認知症のリスクがさらに低かったという報告もあります。

もちろん、帯状疱疹ワクチンは認知症予防を目的として作られたわけではありません。なのに、認知症予防に効くとしたらなぜ効くのでしょうか。想定されているメカニズムのひとつは、ウイルスの再活性化を抑えることで、脳の炎症を防ぐという働きです。この場合、組換えワクチンで認知症がより予防できたことを矛盾なく説明できます。

帯状疱疹の原因ウイルスは、脳や神経に炎症を引き起こすことがあります。実際、ウイルスが再活性化して帯状疱疹を起こしたあと、一部の人では脳の血管に炎症が生じ、記憶障害や認知機能の低下を招くことがあると報告されています。ワクチンによってウイルスの再活性化を防ぐことができれば、こうした目に見えない炎症のリスクを下げられる可能性があるのです。またウイルスとは関係なく、ワクチンを打つことで免疫調整効果が働いて、脳を守る働きが強まるという考え方もあります。

なお、帯状疱疹ワクチンは定期接種を受ける方法もあります。日本では、2025年4月から65歳を迎える方が定期接種の対象で、1回接種の生ワクチンまたは2回接種の組換えワクチンのいずれか1種類を助成を受けて接種します。また、2025年度から2029年度までの5年間の経過措置として、その年度内に70、75、80、85、90、95、100歳となる方も対象です。詳しくは厚生労働省のサイトを確認してください。


期待して記事を読みましたが「メカニズム」は書かれておらず、元論文にも書かれている一般的な推測でした。それにしても、認知症は2割も(「しか」という考えもあるかもしれません)減らすし、辛い帯状疱疹のリスクを大幅に減らしてくれるので、私は接種をつよくお勧めします。ただし、Natureの論文によると、下図のように、男性に対する認知症予防効果は女性に比べるとかなり弱いですので、男性が認知症予防効果を期待して接種するなら組換えワクチンが良いかもしれません。

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