コーヒー摂取は、一貫して2型糖尿病のリスク低下と関連している。砂糖やクリームを入れるとリスクの低下が弱まる。

コーヒーに入れても糖尿病リスクが上がらないものは?
以下は、記事の抜粋です。


コーヒー摂取は、一貫して2型糖尿病のリスク低下と関連しているが、砂糖やクリームを添加することによってこの関連が変化するかどうかは不明である。

スペイン・ナバーラ大学のMatthias Henn氏らは、コーヒー摂取と2型糖尿病のリスクとの関連について、砂糖、人工甘味料、クリーム、または非乳製品のクリーム(コーヒーホワイトナー)の添加を考慮して分析を行った。

調査には看護師健康調査(Nurses’ Health Study:NHS、1986~2020年)、NHS II(1991~2020年)、医療者追跡調査(HPFS、1991~2020年)の3つの大規模前向きコホートを用い、質問表でコーヒーの消費量、添加の有無、2型糖尿病の発症状況などを確認。多変量調整してハザード比(HR)を算出した。

主な結果は以下のとおり。

・366万5,408人年の追跡期間中に、1万3,281例が2型糖尿病を発症していた。
・多変量調整後の3コホートの統合解析では、無添加のコーヒーを1杯追加するごとに2型糖尿病のリスクが10%低下した(ハザード比[HR]:0.90、95%信頼区間[CI]:0.89~0.92)。
・クリームを加えたコホートでは逆相関の変化はみられなかった。
・コーヒーに砂糖を加えたコホート(コーヒー1杯あたり平均で小さじ1杯)では、相関は有意に弱まった(HR:0.95)。
・人工甘味料を使用していたコホートでも同様のパターンがみられた(HR:0.93)。
・コーヒーホワイトナーを使用したコホートでは、コーヒー摂取と2型糖尿病リスクとの関連性が弱まったものの、交互作用は有意ではなかった(HR:0.95)。


元論文のタイトルは、”Coffee Consumption, Additive Use, and Risk of Type 2 Diabetes-Results from 3 Large Prospective United States Cohort Studies(コーヒーの摂取、添加物の使用と2型糖尿病のリスク-米国の3つの大規模前向きコホート研究の結果)”です(論文をみる)。

「コーヒー摂取は、一貫して2型糖尿病のリスク低下と関連している」というのを知りませんでした。2型糖尿病を心配しているヒトはブラックコーヒー―にしましょう。

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