EG.5.1(エリス)株の次は、JN.1株が新型コロナウイルスの主流になりそうです

新型コロナJN.1が世界の主流株に、高い伝播力と免疫回避能
以下は、記事の抜粋です。


2023年12月時点で、オミクロン株BA.2.86の子孫株であるオミクロン株JN.1が世界各地で流行を拡大し、JN.1はWHOにより「注目すべき変異株(VOI)」に分類されている。

東京大学の佐藤 佳氏らによる研究で、JN.1は、これまで主流の1つだったXBB系統のEG.5.1より高い伝播力(実効再生産数)を有し、自然感染やワクチン接種により誘導される中和抗体に対しても高い回避能を有していることが認められた。

2023年11月時点で、BA.2.86の子孫株であるJN.1(別名:BA.2.86.1.1)の感染が世界中で急速に拡大している。JN.1はBA.2.86と比較して、スパイクタンパク質の455番目のアミノ酸がロイシン(L)からセリン(S)に置換された変異(S:L455S変異)を有しており、JN.1の持つS:L455S変異が流行の拡大に重要であると考えられている。なお、11月30日~12月31日のデータによると、世界で検出された変異株のうちJN.1が占める割合は32.85%となり、世界の主流株になっている。

主な結果は以下のとおり。

・フランス、英国、スペインのゲノム監視データを基にした調査において、JN.1の実効再生産数は、それまで主流だったEG.5.1やHK.3よりも高いことが確認された。
・JN.1は親株のBA.2.86と比較して、S:L455S変異という1つのアミノ酸の違いしかないにもかかわらず、BA.2.86より高い感染価を示した。
・XBB系統XBB.1.5およびEG.5.1のブレークスルー感染によって誘導される中和抗体の中和活性について検証したところ、JN.1はいずれの中和抗体に対しても、BA.2.86よりも3.8倍高い中和抵抗性を示した。
・JN.1は、EG.5.1の子孫株であるHK.3に比べ、XBB.1.5ブレークスルー感染による中和抗体に対して2.6倍、EG.5.1ブレークスルー感染による中和抗体に対して3.1倍高い中和抵抗性を示した。
・XBB.1.5対応1価ワクチンにより誘導される中和抗体に対して、JN.1は、XBB系統非感染の場合ではBA.2.86よりも3.6倍高い、XBB系統感染の場合ではBA.2.86よりも4.5倍高い中和抵抗性を示した。


要するに感染力が強く、これまでのワクチンや感染でできた抗体とは反応しにくい(防御が難しい)ということです。そのために、既存のEG.5.1を押しのけて感染が広がっているのだと思います。

毒性については何も書かれていません。弱いことを祈ります。

 

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