子宮頸がんワクチンは1回接種でも有効、がん撲滅に大きな後押し
これもvery good news!!です。以下は、記事の抜粋です。
子宮頸がんは、世界で毎年30万人以上の女性がこのがんで亡くなっている。子宮頸がんの原因の大部分を占めているのが、ヒトパピローマウイルス(HPV)だ。HPVは性的接触で感染する最も一般的なウイルスの1つで、感染しても顕著な症状は出ない場合が多い。しかし、このウイルスに感染すると、男女を問わず陰部のいぼや多様ながんが生じることもあり、近年では男性の中咽頭がんの増加をもたらしている。
HPV感染を予防するワクチンは2006年に実用化されたが(日本では2009年10月に承認され、使われ始めた)、最近になって新たな展開があった。現在、多くの国々ではHPVワクチンを2~3回接種するよう推奨しているが、近年の研究で、1回の接種でも十分に効果があることが明らかになりつつあるのだ。2022年12月にWHOは、9~20歳の女性は1回または2回接種とするよう、HPVワクチン接種の推奨スケジュールを更新した。WHOはその理由として、1回接種でも有効であるだけでなく、特に低・中所得国でワクチンの普及が進みやすくなることを挙げた。
すでに、英国、オーストラリア、アイルランド、メキシコなど20カ国が、1回接種に切り替える計画を発表している。
HPVワクチンの1回接種にも2~3回接種と同じくらい効果があることを示唆する最初のヒントは、予期せぬところから見つかった。それは、複数回の接種による効果を調べたコスタリカとインドでの研究結果だった。追跡調査を実施したところ、1回しか接種を受けなかった場合でも顕著な効果が確認されたのだ。
この仮説を支持する新たな証拠も見つかった。2022年に発表されたKEN SHE試験の結果では、1回接種から18カ月後に97.5%の有効性が確認された。インドやコスタリカの女性を対象とした過去の研究の追跡調査では、1回しか接種を受けなかった場合でも、免疫反応が10年後も維持されていることがわかった。
1回接種に切り替えれば、より多くの人にワクチンを届けられる。これは、各国がより幅広い層の人々に接種を行うことができ、ひいては集団免疫の獲得につながることを意味する。バルナバス氏によれば、男子や比較的年齢が高い層への接種をすでに認めている国では、いぼや前がん病変、がんの発症数が劇的に減少しているという。
ぜひ、日本も1回接種にして、男性にも公的補助をしてほしいと思います。
記事の中に「低・中所得国は、HPVワクチンの接種を進める上で大きな問題を抱えている。結果的に、子宮頸がんによる死者の約90%をこうした国の女性たちが占めているという深刻な現状がある。」という記載がありますが、残念ながら日本も同じ問題を抱えています。
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