成人期初期から中年期にかけての肥満から過体重への体重減少は、持続的な肥満と比較して死亡リスクの減少と関連している

Association of Weight Loss Between Early Adulthood and Midlife With All-Cause Mortality Risk in the US(米国における早期成人期から中年期の体重減少と全死因死亡リスクとの関連性)
以下は、論文要約などの和訳です。


問題 成人初期から中年期にかけての体重減少は、持続的な肥満と比較して、人生の後半における死亡リスクの減少と関連しているか?

所見 24,205人の米国成人を平均10.7年追跡したこの分析では、成人期初期に肥満体重から中年期に過体重に減量した参加者は、肥満のBMIを維持していた参加者と比較して死亡リスクが54%減少していた

意義 この研究から得られた知見は,人生の早期に体重増加を予防し,肥満を治療するための集団ベースのアプローチが,重要な死亡率低下の利益をもたらす可能性を示唆している。

結果 参加者24,205人のうち、11,617人が女性(49.0%)、11,567人が非ヒスパニック系白人(76.9%)であった。ベースライン時の平均(SD)BMIは29.0(6.1)であった。平均追跡期間10.7年の間に5,846人が死亡した。肥満から過体重への体重減少は、成人初期から中年期の間に肥満が安定していた人と比較して死亡リスクの54%(ハザード比、0.46;95%CI、0.27-0.77)の減少と関連していた。肥満BMIを維持していた人が中年期までに肥満BMIまで体重を落としていれば、早期死亡の推定3.2%(95%CI、1.6%~4.9%)は回避できたであろう。早期死亡の推定12.4%(95%CI、8.1%-16.5%)は、成人期の初期から中期のいずれかの時点で正常BMI範囲を超える体重を有することに起因している可能性がある

結論と関連性 本研究では、成人期初期から中年期にかけての肥満から過体重への体重減少は、持続的な肥満と比較して死亡リスクの減少と関連しているように思われた。これらの知見は、ライフコース全体にわたる体重増加を予防するための集団ベースのアプローチの重要性と、人生の早期に肥満の治療をより重視する必要性を支持するものである。


中年期から老年期にかけての肥満はどうなんでしょう?手遅れ??

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