ビタミンDの供給源となる遺伝子編集トマトが開発される
魚や卵を食べないビーガンのヒトには良いニュースかもしれません。以下は、記事の抜粋です。
腸英国などの研究グループは、遺伝子編集技術で、ビタミンDが多く含まれるトマトを作ることに成功した。
トマトにはビタミンDは含まれていない。ビタミンD前駆体である「プロビタミンD3」が「7-デヒドロコレステロール(7-DHC)還元酵素」によってコレステロールに変換されてしまうからだ。
研究グループは、還元酵素を作る遺伝子を編集して、ビタミン前駆体からコレステロールへの変換を阻害した。そうした遺伝子編集トマトの皮に含まれたプロビタミンD3は、紫外線に当たると「ビタミンD3」に転換される。だからトマトでありながら、ビタミンDが豊富に含まれている。
研究グループの調べによると、遺伝子編集トマトのビタミンD3は、中サイズの卵2個分やツナ28グラム分に相当するという。また遺伝子編集によるトマトの発育や収穫量への影響はなかったとのことだ。
BBCでは先日、遺伝子編集が安全であると判断し、この技術を利用した食品開発を認める旨の法案が英国議会に提出されると報じている。英国の法案が可決されれば、一番最初にスーパーの棚に並ぶのは、ビタミンDたっぷりの遺伝子編集トマトなんてこともあるかもしれない。
元論文のタイトルは、”Biofortified tomatoes provide a new route to vitamin D sufficiency(バイオ強化トマトはビタミンD充足への新たな道を提供する)”です(論文をみる)。
トマトは最も遺伝子操作が簡単な植物の1つなので、これからもいろいろなものを作るバイオ強化トマトが開発されるかもしれません。
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