Bad press:Japan’s media have played a large part in exacerbating the effects of a fraud.
「科学報道には、警戒心、地道な確認、国際的視野が重要であり、疑惑のiPS治療騒動では、日本のメディアの責任も大きい。」として編集部の厳しい意見が書かれています。これを訳しコメントした記事も以下のように複数あります(掲載順)。
ネイチャー誌「日本のマスコミは詐欺の片棒を担いでいる」
日本のメディアは質が低い
世界有数の科学ジャーナルもあきれる日本のメディアのレベルの低さ
以下に、要点をまとめてみました。
●論文がない発表は怪しい。論文の所属機関をみたり、引用論文をみれば、実際にそこで働いているか、誰に意見を聞けば良いかがわかる。
●日本には、他人の嘘を報告しないという文化的背景がありこれが問題。日本の科学者は自分たちの同僚に対して批判的な思考をすることがほとんどない。
●日本のメディアは、外国の研究者に質問することがほとんどない。
●日本では現在、「iPS細胞マニア症候群」が流行しており、メディアはiPS細胞にまつわる新しい話題ばかりに群がり、報道の質を度外視することもある。この傾向はiPS細胞への偏狭的とも言える執着もあってますます大きくなっている。
●日本が山中教授の業績に対する誇りを示したいのなら、同様に世界中のすべての業績を祝福するべきである。ジャーナリストは、それがどんなに重要であるかを理解したいのなら、新たな成果を国際的視点で見るべきである。
日本の場合、ニュースを発信する研究者も受け取るメディアも、Natureに指摘されたことは良くわかった上で、確信犯的に科学ニュースをオリンピックの金メダルや芸能スキャンダルと同じように流している可能性があります。それは、研究者もジャーナリストも理不尽に満ちた過当競争の中で生きており、論文は英語で新聞は日本語で書かれるために、都合の良い誇張や曲解が生じやすいからだと思います。
このような状況ですので、日本の読者は、あふれるガセネタの中から真実を見つけ出す必要があります。そのためには、Natureのアドバイスに従って、記事が論文に基づいているかどうかなどをチェックし、できればネットでキーワードをサーチして、「takのアメブロ 薬理学などなど。」レベルの情報を探し出してください。
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