新型コロナ第6波の重症化率と致死率(暫定版)…ワクチン接種の効果は世代によって大きく異なる

新型コロナ第6波の重症化率と致死率(暫定版)/厚生労働省
重症化率がどのくらいで、ワクチンでどの程度下がるかという重要なデータです。以下は、記事の抜粋です。


4月13日に厚生労働省で開催された新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードで「第6波における重症化率・致死率について(暫定版)」が資料として発表された(発表をみる)。

解析は石川県、茨城県、広島県のデータを使用し、2022年1月1日~2月28日の期間におけるCOVID-19感染者11万9,109人を対象とした。年齢階級別、ワクチン接種歴別に重症化率および致死率を暫定版として算出した。

重症者は、人工呼吸器使用、ECMO使用、ICUなどで治療のいずれかの条件に当てはまる患者と定義し、重症化率は、経過中重症に至ったが死亡とならなかった患者、重症化して死亡した患者、重症化せず死亡した患者の合計を感染者数で割ったもの、死亡者は、COVID19の陽性者であって、死因を問わず亡くなった者とした。

解析の結果、60代から重症化率と致死率が上昇し、とくにワクチン接種がない場合は、40代からも上昇していた。

【全体】(単位は%)
10代未満:重症化率0.02 致死率0.00
10代:重症化率0.00 致死率0.00
20代:重症化率0.02 致死率0.00
30代:重症化率0.01 致死率0.00
40代:重症化率0.05 致死率0.02
50代:重症化率0.12 致死率0.03
60代:重症化率0.58 致死率0.29
70代:重症化率2.03 致死率1.23
80代:重症化率4.25 致死率3.67
90代以上:重症化率6.48 致死率6.21

【3回ワクチン接種歴あり】
10代未満:重症化率0.02 致死率0.00
10代:重症化率0.00 致死率0.00
20代:重症化率0.00 致死率0.00
30代:重症化率0.00 致死率0.00
40代:重症化率0.00 致死率0.00
50代:重症化率0.00 致死率0.00
60代:重症化率0.31 致死率0.31
70代:重症化率0.95 致死率0.63
80代:重症化率2.15 致死率1.79
90代以上:重症化率0.97 致死率0.97

【ワクチン接種歴なし】
10代未満:重症化率0.02 致死率0.00
10代:重症化率0.00 致死率0.00
20代:重症化率0.00 致死率0.00
30代:重症化率0.03 致死率0.00
40代:重症化率0.09 致死率0.09
50代:重症化率0.50 致死率0.17
60代:重症化率1.72 致死率0.63
70代:重症化率3.83 致死率2.00
80代:重症化率7.62 致死率6.63
90代以上:重症化率9.76 致死率9.33

※なお、これらの数字は2022年3月31日時点のステータスに基づき算出されており、今後重症者数や死亡者数は増加する可能性がある点に留意してほしいと注意を促している。


東京では、1月24日までの1週間に行ったスクリーニング検査で、およそ99%の人がオミクロン株に感染している疑いがあるとされているので、東京と地方は違うかもしれませんが、このデータはほぼオミクロン株による感染と考えても良いと思います。

データによると、30歳台では感染しても重症化や死亡の確率はほぼゼロで、ワクチン接種の効果もほとんどみとめられません。

一方、60歳代以上のワクチン未接種者では、約60人に1人が重症化し、160人に1人が死亡しているのが、ワクチン3回接種者では、重症化は5分の1に、死亡は半分に低下しています。90歳以上のワクチン未接種者では、ほぼ10人に1人が重症化して死亡していたのが、ワクチン3回接種者では重症化も死亡も10分の1です。

このように、社会的に活動的な若い世代ではワクチン接種の恩恵が少ないことが、この世代の接種意欲を抑制し、感染が長く続いている原因だと思います。

若い世代に対して社会全体の回復が自分たちの利益につながることを教育し、旅行や食事などで接種に対してインセンティブを持たせることが、第7波の克服には重要だと思います。

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