フランス王妃マリー・アントワネットがスウェーデンのアクセル・フォン・フェルセン伯爵と交わした秘密の手紙の一部が明らかに

マリー・アントワネットと愛人フェルセン伯爵が交わした秘密の手紙の内容が明らかに
以下は、記事の抜粋です。


フランスの王妃マリー・アントワネットと、その愛人と噂されていたスウェーデンのアクセル・フォン・フェルセン伯爵との間で交わされた手紙のうち、暗号化された上に黒塗りとなっていた部分の解読に成功したとする調査結果をフランスのチームが公開しました。

フランス革命の真っただ中、テュイルリー宮殿に幽閉されていたマリー・アントワネットは、フェルセン伯爵と頻繁に密書をやり取りしていました。その手紙はフェルセン家を通じて現代まで伝わっており、一部がフランス国立公文書館に保存されています。しかし、これらの手紙のうち15通には何者かにより黒塗りが行われており、内容の判読が不可能でした。

ソルボンヌ大学のアン・ミシュラン氏らは、文化遺産の研究によく用いられる「マクロ蛍光X線分析」で、手紙に使われたインクを化学分析することで内容を読み取ろうとしました。調査の結果、元の文字が書かれたインクに含まれる金属成分が、黒塗りに使用されたインクのものと異なることが判明。15通の手紙のうち、8通でその内容の解読に成功しました。

ミシュラン氏らによると、黒塗りされた部分には「amour(愛)」といった単語や「ma tendre amie(私の親愛なる友人)」といった短いフレーズが隠されていたとのこと。また、「pour le bonheur de tous trois(三人全員の幸せを願う)」「non pas sans vous(あなたなしではだめだ)」といった文章も書かれていました。

また、チームはマリー・アントワネットからフェルセン伯爵に宛てた手紙のほとんどがフェルセン伯爵によって書き写されたものであることも明らかにしています。当時は記録などのために手紙を書き写すことは一般的な慣習であり、フェルセン伯爵も同様の目的で行ったものとみられるとのこと。黒塗りを行ったのもフェルセン伯爵であると結論付けています。

フェルセン伯爵が手紙を黒塗りにした理由は不明です。ミシュラン氏らは「フェルセン伯爵の愛情なのか、政治的戦略なのかは分かりませんが、フェルセン伯爵がマリー・アントワネットの名誉を守りたかったと考えたことは確かです」と述べました。

ふたつの分析方法を組み合わせると、1791年10月13日付のフェルセン伯からアントワネット宛ての手紙から、”私の親愛なる友よ(ma tendre amie)”という文章が浮かび上がってきた


元論文のタイトルは、”2D macro-XRF to reveal redacted sections of French queen Marie-Antoinette secret correspondence with Swedish count Axel von Fersen(フランス王妃マリー・アントワネットがスウェーデンのアクセル・フォン・フェルセン伯爵と交わした秘密の手紙の一部を二次元マクロ蛍光X線分析によって明らかにする。)”です(論文をみる)。

同じ論文を紹介した別の記事に、「『パンがなければお菓子を食べればいいじゃない』というフレーズで有名となったが、実際にはこれは彼女自身の言葉ではないことが判明している。」と書かれていて、私はこれを知らなかったので、本論よりも印象に残ってしまっています。

パパラッチやゲスなメディアだらけの現代では、皇室や王室の既婚者が秘密裏に誰かと付き合うなどという事は不可能に思えますが、現代版の「ベルサイユのばら」などはあり得るのでしょうか?

 

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