コロナ患者の4人に1人は半年以上経っても完全回復に至らず

コロナ患者の4人に1人は半年以上経っても完全回復に至らず
以下は、記事の抜粋です。


2020年に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患した成人の4人に1人以上が、罹患後6~8カ月経っても完全には回復していないことが、チューリッヒ大学のMilo Puhan氏らにより明らかにされた。

Puhan氏らは今回、COVID-19の罹患者を対象に、感染から6〜8カ月が経過した時点での、患者の回復状態や、身体的後遺症(倦怠感、息切れ)および精神的後遺症(抑うつ)の有無について調べた。対象者は、2020年2月27日から8月5日の間にPCR検査で新型コロナウイルス陽性が判明した18歳以上の成人431人(平均年齢47歳、女性50%)で、研究登録時はCOVID-19の診断から中央値で7.2カ月が経過していた。

調査結果からは、対象者の89%(385人)はCOVID-19の診断時に症状があり、19%(81人)は診断時に入院していたことが明らかになった。診断から6〜8カ月時点で、26%(111人)が「完全に回復していない」と回答した。回復が完全ではないことを報告した人の割合は、女性の方が男性より、また、診断時に入院した患者の方が入院しなかった患者よりも高かった。感染当初から症状のあった385人を対象にした解析では、重症〜非常に重症な急性期の症状と併存疾患の存在が、完全ではない回復と関連することが判明した。

後遺症としては、対象者の55%(233人)に倦怠感、25%(96人)に息切れ、26%(111人)に抑うつの症状が認められた。診断時に入院した患者の10%(8/81人)は再入院していた。回復が完全でないこと、倦怠感や息切れ、抑うつ症状と、医療機関の受診との間に関連が認められた。


元論文のタイトルは”Burden of post-COVID-19 syndrome and implications for healthcare service planning: A population-based cohort study”です(論文をみる)。

平均年齢47歳で、入院していない患者が約8割でも4人に1人に後遺症が残るというのは怖いです。「普通の風邪」のように完全に元に戻ると思っているヒトは、この結果を知って欲しいです。

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