メトホルミンのアンチエイジング効果は本当か?

「不老長寿」研究に巨額マネーが流入…糖尿病薬メトホルミンが若返り薬に?
以下は、記事からメトホルミンに関する記述部分の抜粋です。


糖尿病の治療薬メトホルミンに心臓病や癌、認知症など老化と関連した慢性疾患の進行を遅らせる効果があるかを調べる大規模な試験も予定されている。65〜79歳の患者3000人を対象に、5000万ドルの予算をかけて6年に及ぶ追跡調査を行う計画だ。

老化に関連した慢性疾患の治療薬候補は数々あるが、既に糖尿病患者に投与されてきた実績があるメトホルミンは最有力候補の1つだ。「メトホルミンの強みは60年も使われてきたことだ」と、この計画を主導するバルジライは言う。「非常に安全で安価な薬でもある」

「若返り」や「不老長寿」といった、ファンタジーの世界にしか存在しなかったものが、もはや夢物語ではなくなりつつあるのかもしれない。少なくともシビアなマネーの世界に生きる投資家たちは、この人類の夢が実現する日は遠くないと信じているようだ。


もう5年以上前にメトホルミンのアンチエイジング効果を調べる臨床試験がスタートしたことをこのブログで紹介しました(記事をみる)。その記事では「処方された糖尿病患者がそうでない人より長生きしている」ということを示唆する論文を紹介しました。

そして、予め患者を無作為に分けて行う「前向」き研究を行ってメトホルミンの効果を確認するという話でしたが、まだそのような論文の報告はないと思います。これにはメトホルミンがあまり効かない可能性もありますが、古くて安い薬を使うことについては多くの製薬会社が儲けにならないので臨床試験に熱心でないという可能性もあります。早く結論が知りたいです。

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