高血圧を和らげるには「ウォーキングよりもストレッチが良い」という研究結果
以下は、記事の抜粋です。
高血圧を緩和するには、ウォーキングよりもストレッチのほうが効果的だという研究結果が公開されました。
カナダのサスカチュワン大学のPhilip D. Chilibeck氏らはウォーキングとストレッチが血圧に与える影響を調べるため、平均年齢61歳の被験者35人にウォーキングかストレッチのどちらかを続けてもらうという実験を行いました。被験者は、週5回&1日30分という頻度で、全身のストレッチないしは早歩きのペースのウォーキングを8週間継続しました。実験期間中における各被験者の食塩の摂取量は同程度で、被験者は課せられた運動以外は普段通りの生活を続けました。
実験終了後に血圧がどれだけ低下したかを計測したところ、ストレッチを続けた被験者はウォーキングを続けた被験者に比べ、血圧が大幅に低下していることが確認されました。ただし、「ウェストを引き締める効果」についてはウォーキングがより優れていたとのこと。
チリベック氏はストレッチは筋肉を曲げ伸ばしするものだというのが一般的に考えられているものの、実際には筋肉だけでなく血管までもが曲げ伸ばしされるという点を指摘し、この血管の曲げ伸ばしが血圧に影響を与えていると主張。ストレッチの中でも、大腿四頭筋とハムストリングスなどを曲げ伸ばしする脚のストレッチが効果的だと語りました。
この研究を報じたサイエンス系ニュースメディアのScience Alertは、今回の調査には各被験者が運動をしっかりと継続したかどうかは自己申告による確認のみだった点や、被験者数35人という実験規模が小さかった点などを注意点として挙げつつ、今後の研究に期待が持たれるとしています。
元論文のタイトルは、”Stretching is Superior to Brisk Walking for Reducing Blood Pressure in People With High–Normal Blood Pressure or Stage I Hypertension”です(論文をみる)。
被験者数が少ないため確定したとは言えないですが、かなりはっきりとした結果なのである程度は信じてよいと思います。「筋肉だけでなく血管までもが曲げ伸ばしされるという点を指摘し、この血管の曲げ伸ばしが血圧に影響を与えている」という主張は確かにもっともらしいと思いました。
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