インドの感染者の70%は誰にも感染させていない。一方、感染者の8%が新規感染の60%を引き起こしており、14歳未満の子どもが感染源になりやすい。

インド感染者の3分の2、スーパースプレッダーから感染 コロナ研究
以下は、記事の抜粋です。


インドで、新型コロナウイルスの感染がどのように拡大したかに関する研究が行われ、感染者の約3分の2が、スーパースプレッダーから感染していたことが明らかになった。

インドの公式統計によると、これまでに確認された感染者は630万人で、米国に次いで世界で2番目に多く、死者は9万8000人超となっている。

しかし、科学誌「サイエンス(Science)」に1日掲載された研究論文によると、インド全土の感染者の70%は誰にも感染させていないという。一方、全感染者の8%が新規感染の60%を引き起こしており、14歳未満の子どもが感染源になりやすいとみられている。

研究チームは南部のアンドラプラデシュ(Andhra Pradesh)州とタミルナド(Tamil Nadu)州で8月、感染が確認された8万5000人の濃厚接触者50万人超を対象に調査を実施した。


元論文のタイトルは、”Epidemiology and transmission dynamics of COVID-19 in two Indian states”です(論文をみる)。

スーパー・スプレッダーとは、通常考えられている以上に2次感染を引き起こす感染者の総称です。ウイルスに感染した平均的な患者は2人から3人の個人を感染させる可能性があるが、上の記事によると、実際にはほとんど(70%)の感染者は誰にも感染させず、スーパー・スプレッダーが非常に多くのヒトに感染させることが明らかになりました。

つまり、大多数のキャリアはごくわずかな人しか感染させないか、まったく感染させず、ウイルスを次々に拡散させているのはごく一部のキャリアであるということです。

例えば、ワシントン州での合唱団の練習で約52人が感染しました。ソウルの教会が韓国の最初の感染例の大部分と関連していました。また、ヨルダンでは約350人が出席した結婚式で 76人の感染が確認されました。

この研究から、感染しないでいるためには、子供とスーパー・スプレッダーに近づかないことが重要です。子供は一般に保有するウイルス量が多いとされています。しかし、スーパー・スプレッダーをうまく見分けることは難しいです。屋内の環境では最大限に換気し、人数を制限し、他人特に話している人とは約2メートル以上の間隔を取り続けるしかありません。

シンガポールにおけるSARSの感染拡大(2003年2月25日-4月30日)

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