腹の虫がおさまらない?マメガムシ食べられてもカエルの尻から脱出 神戸大
以下は、記事の抜粋です。
トノサマガエルに食べられた後、お尻の穴から生きたまま脱出するマメガムシ
水田などに広く生息する水生昆虫「マメガムシ」が、カエルに食べられても消化管を無事に通過し、生きてお尻の穴から脱出することを確認したと、神戸大学の杉浦准教授が発表した。
捕食動物の体内に入った後、口から脱出する場合と、お尻の穴から排出される場合があるが、後者は消化管内で長時間耐える必要があり、実態がよく分かっていないという。
今回、歯がなく、獲物を丸のみするカエルにさまざまな昆虫を与える実験を行った。マメガムシは体長5ミリほどの甲虫の一種。トノサマガエルに15匹を与えたところ、9割以上の14匹が生きたまま、お尻の穴から出てきた。他の餌をのみ込んだ場合はフンとして排出されるまで平均50時間かかるが、生きたマメガムシは平均1・6時間で「脱出」した。早く出られるよう、体内から刺激して排便を促している可能性があるという。
これまでに水生と陸生の昆虫約50種で実験したが、マメガムシのみが生きて脱出できたという。また、他のカエル4種でも実験したが、いずれも6割以上の脱出成功率を記録した。杉浦准教授は「硬い前の羽を閉じて、カエルの消化液から身を守り、閉じた羽の下に空気をため込んで、酸素のない環境を長時間耐えているのではないか」と分析している。
元論文のタイトルは、”Active escape of prey from predator vent via the digestive tract(獲物が捕食者の排泄腔から消化管を経由して積極的に逃げる現象)”です(論文をみる)。
とても興味深い素晴らしい研究だと思います。研究費はあまりかからない気がします。
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