仲間を進んで助けるヨウム、鳥で初の行動

30仲間を進んで助けるヨウム、鳥で初の行動
以下は、記事の抜粋です。


オウムの仲間のヨウムに、自ら進んで仲間を助ける習性があることが、1月9日付けの学術誌「Current Biology」に発表された。鳥類でこの行動が見られたのは初めてだ。

チューリッヒ工科大学の生物学者デジレ・ブルックス氏は、マックス・プランク鳥類学研究所のアウグステ・フォン・バイエルン氏と協力して、8羽のヨウムを使って実験を行った。

まず、真ん中に仕切りの入ったガラス製のケージを用意し、2羽のヨウムを仕切りの両側に1羽ずつ入れる。2羽は実験のたびに組み替えて、何通りもの組み合わせで実験した。ケージの仕切りには、ヨウムが互いにやり取りできる穴が開いている。また、ケージの壁にも、外にいる人間とやり取りできる穴があり、この穴を通して、ヨウムが人間にコインを渡すとナッツを受け取れることを学ぶようトレーニングした。

全てのコインをどちらか1羽のヨウムだけに与えると、そのヨウムはコインを持たないもう1羽のヨウムに、仕切りの穴を通してコインを分け与えていた。相手が友だちや家族の場合、より多くのコインを渡す傾向にあったが、見知らぬ相手であっても助けてやった。注目すべきは、相手が外の実験者と接触できないようになっていた場合、コインを分け与えようとしなかった点だ。つまり、相手に援助が必要か、または、自分の行為が役に立つかどうかを判断できるということだ。以下は、その動画です。

大きくて流動的な群れをつくる動物では、ある個体が利他的であるという評判は役に立つ。「いい人」と認められれば、仲間に恵まれて有利になるからだと説明されるが、実験で見せたヨウムの行動は、そのような環境で進化した結果ではないかと、論文の著者らは考えている。

米シカゴのリンカーン・パーク動物園の動物学者キャサリン・クローニン氏はこの研究に関して、コインを渡すという行為が単なる遊びである可能性を排除した点を高く評価した。「相手にもたらされる恩恵を考慮しているとみなして良いでしょう」


元論文のタイトルは、”Parrots Voluntarily Help Each Other to Obtain Food Rewards”です(論文をみる)。マックス・プランク研究所のサイトにも研究の詳細が紹介されています(サイトをみる)。

このような利他的な行動は、チンパンジーやザトウクジラ、さらには吸血コウモリやドブネズミにもみられるそうで、集団で生活する動物では進化の過程で保存された形質のようです。

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