ニンジンの皮もおいしく! 増税に勝つ食べ切り術
9月22日の日経の記事に、「ニンジンは皮ごと料理」というタイトルで「皮やその近くにベータカロテンが最も多く含まれいるので捨てることなく、皮ごと食べる」という記載がありました。 以下は、記事の抜粋です。
調査の方法
料理研究家の島本美由紀さんと行長万里さん、フードサルベージ代表理事、平井巧さんの協力を得て「おいしく保存する」や「食べきる」などの観点で食品ロス対策の項目を30問作成。8月下旬~9月上旬、インタ-ネット調査会社のマイボイスコム(東京・千代田)を通じ、食品ロス対策に取り組む全国の20~60代の男女1000人に調査した。
■3位 ニンジンは皮ごと料理 294人
彩りにも欠かせない常備野菜の定番。皮やその近くにベータカロテンが最も多く含まれているので捨てることなく、皮ごと食べるという人が多かった。出荷時の洗浄で、表皮は薄くむけている状態で店頭に並ぶ。気になる場合はアルミホイルを丸めて軽くこそげ落とすといい。ポトフのように20分ほど煮込むと食感もよくなる。ペーパーで包み、野菜室に保存すると新鮮さを保ちやすい。「皮ごと調理しても味が全く変わらず手間も省けて楽」(女性、46歳)、「食べることで栄養を補い、ゴミを減らせる」(女性、40歳)などの声があった。
上の記事で、「皮やその近くにベータカロテンが最も多く含まれている」という記載が気になったので、調べてみました。下の記事は2016年4月のものですが、「ニンジンの皮信仰」を否定する内容です。
「ニンジンの皮はむいてはいけない」のウソ・ホント
この記事では、2015年12月に改定された『日本食品標準成分表』掲載された結果(下の表を参照)に基づいて、前回(2010年版)までは皮むきのニンジンと皮つきのニンジンのカロテン(ビタミンA)の数値に若干の差があったので、「皮に栄養がある」とされていましたが、2015年の改訂で皮のみで検討した結果、皮も実も大差がないと結論しています。
β-カロテンは、にんじんなどの緑黄色野菜に多く含まれる橙色の色素成分で、体内でビタミンAに変換されます。橙色の濃さがカロテンの量を反映しているのですから、ニンジンの皮の部分と中身の色が同じであれば、カロテンの量も同じと考えるのが正しいと思います。
皮に農薬が多いというのも俗説ですので、「皮ごと料理」してもしなくてもどちらでも良いと思います。
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