Ulipristal Acetate Works Up to Five Days as “Morning After” Pill
以下は、記事の抜粋です。
ulipristal acetate (商品名Ellaone)は、”モーニングアフター”ピル(緊急避妊薬)として用いた場合、性交後3日以内ではlevonorgestrelと同等の効果があり、さらに5日後まで有効であることがわかったそうです。
約1700人を被験者として、ulipristal acetateとlevonorgestrelの有効性と安全性を比較した研究の結果が、Lancet誌に掲載されました(論文をみる)。
3日以内に服用した場合、levonorgestrelでは妊娠した率が2.6%、ulipristal acetateでは1.8%でした。3日以降5日後までに服用した場合は、203人中3件の妊娠がおこりましたが、それらは全てlevonorgestrel服用者で、ulipristal acetateではおこりませんでした。「5日間有効」という根拠はこれだけのようです。
主な副作用は頭痛で、どちらの薬物でもほぼ同じ比率(約19%)で発生したそうです。
“モーニングアフター”ピル(緊急避妊薬)とは、性交後避妊薬Postcoital Pillのことです。
イギリスでは、levonorgestrelを成分とする”モーニングアフター”ピルは街の薬局で購入でき(OTC)、ulipristal acetateの場合は医師の処方箋が必要だそうです。アメリカでは、ulipristal acetateは承認されていません。日本では、levonorgestrelは低用量ピルとしては承認されていますが緊急避妊薬としては承認されておらず、ulipristal acetateも承認されていません。
levonorgestrelは、黄体ホルモン(プロゲステロン)と良く似た作用で、排卵を抑制し、低用量ピルとしても使用されます。ulipristal acetateは、selective progesterone receptor modulator (SPRM) という分類ですが、プロゲステロンの拮抗作用が強く、受精卵の生育を阻害する作用があるそうです。このため、contraceptionではなくabortionだという議論があります(記事をみる)。
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