アゴラ 2009年アクセスランキング ベスト3記事の紹介

アゴラは、09年1月にスタートしました。創立メンバーは、池田信夫(管理人)、高橋洋一、西和彦、松本徹三、渡部薫で、一般人も投稿できます。最近は1日1万3~4000人の読者があり、月間100万ページビューに達しています。

2009年の記事の中から、はてなブックマークのデータでランキングしたベスト3を紹介します。以下は、それぞれの内容を抜粋したものです。


1.それでもあなたは生保に入りますか?

岩瀬大輔著『生命保険のカラクリ』の書評です。

生命保険の貯蓄としての収益率は、手数料を引かれるだけ損になる。その手数料は、保険料の35~62%。テラ銭は競馬で25%、宝くじでも50%だが、生保はそれを上回るマイナスの貯蓄商品なのだ。

しかも運用のノウハウもお粗末で、大部分を低利の国債(金利1.4%程度)で運用しているため、加入者に払い戻す利率(平均3%)と逆鞘になっており、この損失を死亡時の保険金を保険料より少なく払い戻す「死差益」で埋めている。

著者は次のようなアドバイスをしている:
●加入は必要最小限にしよう
●死亡保障は掛け捨てでよい。貯蓄としては損
●医療保障は公的保険でかなりカバーされているので、あまり必要ない
●「途中で解約したら損」というのは嘘
●必ず複数の会社の保険を比較して選ぼう

これから生保に加入することを考えている人だけでなく、日本のサービス業が規制に守られ、無知な客を食い物にしてもうけてきた構造を知る上でも参考になる。


2.オーストラリアにおける「不都合な真実」の悲惨な結末

昨年の2月7日前後に、オーストラリアのヴィクトリア州で大規模な山火事が同時発生し、200人近くが死亡、約500人が重軽傷を負い、約2,000世帯が住まいを失うという大惨事がありました。

以前、オーストラリアの内陸部に住む人たちは、山火事対策として家屋周辺の森林を伐採することで延焼予防を施し、雨季には森林管理の目的で人工的に山火事を発生させ、枯れ草/枯れ木など燃えやすい燃焼材を人為的に処分するのが通常でした。

しかし、環境保護団体の圧力により、地方政府が、このような計画的伐採や人工的山火事による予防策を禁止しました。それでもあえて住居周囲の木々を伐採した人は、刑事犯として罰金刑を科せられました。

住民が蓄積してきた知恵と経験を無視し、感情論的なエコ政策を無理強いした結果、災害被害の悪化を招いたとされています。


3.大学生は勉強しなくていいのか

グローバル化の結果として、日本の労働者の賃金には引き下げ圧力が強くかかっている。そもそも、日本人だからというだけで、同一労働をしているにもかかわらず他の東アジア諸国の労働者よりも高い賃金を得るというのは妥当とはいえない。

5~15年後くらいには、20~40歳代の日本人は、同じ年代の中国人や韓国人、他の東アジアの人々と全く同じ土俵の上で競争しなければならなくなる。そのときになって、「大学生のときにもっと勉強しておけばよかった」と後悔しても取り返しはつかない。身をもって悔いることになりかねない。

学生諸君、いまから勉強しておいた方がいいよ。


1.については、私は無知な客でした。もう生命保険に入ることはないと思います。2.については、科学的な根拠がない政策やルールは、身近なところにもあるような気がします。3.については、激しく同意します。

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