「結局、ウナギは食べていいのか問題」に研究者が本気で答えると…
以下は、記事の抜粋です。
ネットで時たま流れてくる「ウナギが絶滅寸前でヤバいらしい」というニュース。そのわりに、土用の丑の日の宣伝は例年通り見かけるし、デパートでもスーパーでも普通に売ってるよね……?
絶滅危惧種なのに食用で売ってるってどういうこと? 売っているのを食べるのはセーフなの? アウトだったらなんで売ってるの〜〜!?
そんな混乱した頭をこの本がだいぶ整理してくれました。その名もズバリ、「結局、ウナギは食べていいのか問題」。著者の中央大学法学部 海部健三准教授は、日本のウナギ研究のトップランナーの一人。
本文は、以下のように短いQ&A+詳しい解説という形式で進んでいきます。
Q.ウナギは絶滅危惧種なのですか?
A.日本に生息するニホンウナギは、環境省や国際自然保護連合(IUCN)により、絶滅危惧種とされています。
「絶滅しそうなのに、なんでスーパーで普通に蒲焼きが売ってるの?」という疑問にもこの本は答えてくれました。
日本を含む東アジア4カ国では、養殖に使ってよいシラスウナギの上限量が制限されていますが、実態にそぐわない過剰な上限が設定され、実質“捕り放題”になっている、と本書は指摘します。
スーパーに並ぶ蒲焼きたちは、確かに一定のルールの元に生産され、流通している。ただ、そのルール自体が「ウナギ資源を守っていく」点で見ると適切なラインではなく再設定が必要……ということです。
この他、「国内で養殖されているウナギの半分から7割程度が違法に流通したシラスウナギから育てられている」という箇所も驚きました。さまざまな社会的背景から、密漁・密売・密輸が横行するウナギビジネスの世界。しかも、「安いから密漁された可能性が高いとか、高級店だから違法行為関わっているウナギが少ない、ということはありません」と衝撃の結論が述べられています。
長々と引用してしまいましたが、ウナギ業界との、あまりに密接な関係のために「研究者の独立性」に課題があるという指摘はなるほどと思いました。
イオン系列のウナギは食べても良さそうです。その理由は元の記事に書かれています。
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