高血圧の新ガイドライン、上が130以上あるいは、下が80以上は改善必要

高血圧 75歳未満は「最高130」目標に 降圧剤処方が増える可能性
以下は、記事の抜粋です。


日本高血圧学会は4月19日、医療者向け「高血圧治療ガイドライン(指針)」の2019年版を発表した。75歳未満の成人の降圧目標について最高血圧(収縮期血圧)を「130mHg未満」とし、前回の指針から10mHg引き下げた。血圧はより低い方が総死亡や脳卒中、心筋梗塞の発症率などが低く抑えられるという米国などの臨床試験の結果を反映した。治療をする1000万人以上もの高血圧患者への降圧剤処方が増える可能性がある。

指針は、医師が高血圧の診断をしたり、患者の容体に応じてどの降圧剤を処方するか判断したりするのに使われる。00年に初めて策定。04年からは5年おきに計3回改定されている。

新指針では、降圧目標について、75歳未満の最高血圧を前回指針の「140mHg未満」から「130mHg未満」に、最低血圧(拡張期血圧)も「90mHg未満」から「80mHg未満」に引き下げた。75歳以上は最高血圧を「150mHg未満」から「140mHg未満」に引き下げたが、最低血圧は「90mHg未満」のまま維持した。

高血圧症は生活習慣病の一種で、国内の患者数は推計約4300万人。治療に減塩や運動、禁煙といった生活習慣の改善が欠かせず、血圧が下がらない場合は降圧剤を服用する。


日本高血圧学会のサイトを見てみましたが、まだ工事中で、一般向けのものは用意されていませんでした。これは2年前の2017年にアメリカで改訂されたガイドラインに追随するものです(記事をみる)。

アメリカでの変更の根拠は、上が130 mm Hg以上あるいは下が80 mm Hg以上で明らかに心血管リスクが増えるということです。ただし、新たな基準値で高血圧と診断された場合でも、薬の服用が必ずしも必要となるわけではなく、「黄信号を意味し、主に非薬物療法で血圧を下げる必要がある」としています。おそらく、日本でも同じです。

非薬物療法とは、減量、運動量の増加、健康的な食生活、禁酒や減塩、禁煙、ストレス解消などです。これで、中年以上の国民の半数以上が、高血圧症とされることになると思います。

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