スタチン・アスピリン・メトホルミンと肝がんリスクとの関連~メタ解析

スタチン・アスピリン・メトホルミンと肝がんリスクとの関連~メタ解析
以下は、記事の抜粋です。


スタチン、アスピリン、メトホルミンが肝細胞がんを予防する可能性があることを示唆する報告があるが、これまでのメタ解析は異質性やベースラインリスクを適切に調整されていない試験が含まれていたため、シンガポール国立大学のRebecca W. Zeng氏らは新たにメタ解析を実施した。その結果、スタチンおよびアスピリンは肝細胞がんリスク低下と関連していたが、併用薬剤を考慮したサブグループ解析ではスタチンのみが有意であった。メトホルミンは関連が認められなかった。

主な結果は以下のとおり。

・スタチンは、全体として肝細胞がんリスクの低下と関連していた(HR:0.52、95%信頼区間[CI]:0.37~0.72、10試験、177万4,476例)。
・アスピリンは、全体として肝細胞がんリスクの低下と関連していた(HR:0.48、95%CI:0.27~0.87、11試験、219万285例)が、スタチンやメトホルミンとの併用で検討した試験では関連が認められなかった。
・メトホルミンは、全体として肝細胞がんリスクの低下と関連していなかった(HR:0.57、95%CI:0.31~1.06、3試験、12万5,458例)。


元論文のタイトルは、”Meta-analysis: Chemoprevention of hepatocellular carcinoma with statins, aspirin and metformin(メタ解析:スタチン、アスピリン、メトホルミンによる肝細胞癌の予防効果)”です(論文をみる)。

スタチンには、筋症状リスクをはるかに超える心血管リスクの低下というメリット以外に、勃起不全の改善などの効果もあると報告されており、糖尿病患者はもちろん、55歳以上の人はすべてスタチンを服用すべき、だという専門家の意見もあります。サプリでは悪玉コレステロールは下がりません

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