「五十肩」加熱式タバコも喫煙者はなりやすい?
以下は、記事の抜粋です。それぞれの記載に根拠となる文献も示されています。
加齢と老化によって肩に炎症が起き、激しい痛みによって肩を動かせなくなるのが俗にいう「五十肩」だ。喫煙によるニコチン摂取は糖尿病のリスク因子であることがわかってきているが、糖尿病患者が五十肩になりやすくニコチンに血管収縮作用があり、五十肩の原因と考えられることから、加熱式タバコを含めたタバコを止めることが予防になるのかもしれない。
40歳以降にどちらかの肩、まれに両方の肩に痛みが起き、肩が動かしにくくなり、かつ頸椎の動きと肩の痛みが連動しないのが五十肩で、日常生活に悪影響を与える病気だ。
五十肩のリスク因子には、外傷、肺結核、心臓病などがあるが、糖尿病の関係も1970年代からよく知られてきた。糖尿病にかかると血管の血流が悪くなって血管障害の合併症が起きて五十肩の原因の1つになり、また糖尿病により関節のコラーゲンが硬くなるためとも考えられている。
生活習慣病である糖尿病(II型)は食事の量や質、運動不足などで発症するが、喫煙すると糖尿病にかかるリスクが上がることも知られている。
では、iQOSなどの加熱式タバコはどうだろうか。タバコ会社は有害性の低減をPRしているが、加熱式タバコでも糖尿病にかかるリスクは高いと考えられる。なぜなら、仮にタバコ会社のいうとおり有害性が低くなっていてもニコチンだけは、喫煙者をニコチン依存にするため必要十分な量が入っているからだ。
ニコチンについてタバコ会社はその有害性を認めたがらない。なぜなら、ニコチンこそがタバコという製品にとって必要不可欠な依存性薬物であり、喫煙者に喫煙習慣を植え付け、タバコから逃れられなくするためにニコチンは欠くべからざるものだからだ。
そもそもニコチンには血管収縮作用があり、血管に障害を引き起こす危険性がある。それ自体、肩の血行を阻害し、五十肩になるリスクを高める。
また、最近になってニコチンがホルモンなど内分泌系に作用し、身体のバランスを保つ「恒常性維持機構(グルコース・ホメオスタシス、」を乱すことが知られてきた。このバランスが壊れると糖尿病などにかかりやすくなるが、さらにニコチンは血糖値を下げる働きをするアディポネクチン(Adiponectin)の分泌を抑えるため、加熱式を含むタバコを吸ってニコチンを摂取するとII型糖尿病にかかるリスクも上がるということになる。
もちろん、糖尿病は五十肩以外にも多くの網膜症、腎症、神経障害などの合併症や膵臓がんなどの発がんリスクを高める。糖尿病にならず五十肩にならないためにも、ニコチンを含むタバコ製品を遠ざけることをお勧めする。
ニコチンは、上記のように血管を収縮するので、血圧も上げます。ということで、ニコチンを含む加熱式タバコは五十肩や糖尿病や高血圧をひきおこします。
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