高額がん治療薬オプジーボ、胃がんの一部にも保険適用へ
以下は、記事の抜粋です。
がん免疫治療薬オプジーボ(一般名ニボルマブ)について、厚生労働省の部会は9月8日、胃がんの一部の治療に使うことを了承した。約1カ月後に保険適用が認められる。
2種類以上の抗がん剤治療をしても効かず、切除手術できない胃がんが対象。年間の胃がん患者約13万2千人のうち、対象者は数千人と見込まれるという。承認は皮膚がん、肺がん、腎細胞がんなど(いずれも一部)に続き6種類目。
厚労省は1日換算の薬価を約3万9千円、年間約1400万円と試算する。オプジーボをめぐっては、1人当たり年間3500万円かかり、保険財政への影響を心配する声が上がり、厚労省は今年2月に半額に引き下げた。
以下は、小野とBMSが発表したオプジーボ®点滴静注の胃がんを対象とした第Ⅲ相臨床試験(ONO-4538-12試験)の成績です(ニュースリリースをみる)。
本臨床試験の最終解析において、オプジーボ群がプラセボ群に対して主要評価項目である全生存期間(OS)の有意な延長を示し(ハザード比[HR]0.63; 95%信頼区間[CI]:0.50 – 0.78; p <0.0001)、死亡リスクを有意に37%低減しました。最後に患者が無作為化されてから5.6カ月後のデータでは、OSの中央値はオプジーボ群で5.32カ月、プラセボ群で4.14カ月でした。12カ月の全生存率は、オプジーボ群で26.6%、プラセボ群で10.9%であり、6カ月の全生存率は、オプジーボ群で46.4%、プラセボ群で34.7%でした。グレード3以上の薬剤に関連する有害事象(AE)は、オプジーボ群の11.5%、プラセボ群の5.5%において発現しました。薬剤に関連するAE(グレードを問わず)により、オプジーボ群の2.7%およびプラセボ群の2.5%で治験薬の投与が中止されました。
標準治療が不応又は不耐の切除不能な進行又は再発胃がん患者で、投与した1年後に生きているヒトが、10人に1人から4人に1人に増えるのであれば、効くと考えても良いかもしれません。でもまだ、4人に3人は亡くなります。
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