カルシウムサプリは「百害あって一利なし」

サプリメント由来のカルシウム、心臓にダメージか

以下は、記事の抜粋です。


サプリメントからカルシウムを摂取すると、動脈にプラークが蓄積し、心臓にダメージを与えるリスクが高まる可能性があるという。反対に、カルシウムが豊富な食品を多く摂る食生活には心臓の保護効果があるとのこと。

米国では成人の43%がカルシウムを含むサプリメントを利用している。

さて今回の研究では、2700人以上を対象に食事アンケートと、CTスキャンを2回受けてもらった。被験者の年齢は45-84歳、男女比は約半々だった。

食事アンケートでは、どのような食品からカルシウムを摂っているかを訊ねるため120の設問に答えてもらった。他に、薬やサプリメントの摂取状況についても記録した。

結果は、一日あたりのカルシウム平均摂取量によって被験者を5群に分けたところ、最も摂取量の多い群(1400mg/日)は最も少ない群(400mg/日)よりも、冠動脈石灰化の度合いが高くなる可能性が27%少なかった。

次に、カルシウムの供給源が食事のみの人と、サプリメントも摂取している人とで、どのような差が生じるかを分析した。

被験者の46%はカルシウムサプリメントを利用していたが、解析の結果、彼らは冠動脈石灰化の度合いが10年間で22%高まったことがわかった。これは心臓病の発症につながることを示唆している。

一方で、食事由来のカルシウム摂取量が最も多かった群の人たちは一日平均1022mg以上だったというが、彼らに心臓病リスクの増加はみられなかったとのこと。


関連記事に何度も紹介したように、カルシウムサプリは、「百害あって一利なし」です。こんなものを43%もの国民が利用しているとは、アメリカ人の健康意識はかなりサプリ産業に毒されているようです。

これまでの関連記事をまとめると、カルシウムサプリは、心筋梗塞などの心血管リスクを上昇させるだけではなく、認知症リスク、さらには全死亡リスクまで上昇させるという報告があります。また、せっかく飲んでも骨折リスクは減らないという報告もあります。カルシウムは食事から摂りましょう。

骨粗しょう症が心配なら、素人判断でカルシウムサプリを飲むのはやめて、医師に相談してください。最近は良い薬がいろいろとあります。

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