子宮頸がんワクチン副反応「脳に障害」 国研究班発表……低レベルな研究とセンセーショナルな報道

子宮頸がんワクチン副反応「脳に障害」 国研究班発表
以下は、記事の抜粋です。記事には動画がついています。


「NEWS23」が継続してお伝えしている子宮頸がん予防ワクチンをめぐる動きです。番組ではワクチンを接種した少女たちの記憶力などが低下する症状について取り上げてきました。酒井七海さん(21)。足が思うように動かせず、車いすを使う生活が当たり前のようになりました。こうした症状を発症したのは、子宮頸がんワクチンを接種してからです。目に見える症状のほかに、今、深刻なのは、記憶の障害です。

これまで、国の検討部会はこうした症状を少女たちの心身の反応としてきました。そうした中、3月16日、国の研究班の代表を務める池田修一信州大学医学部長が新たな研究成果を発表しました。この1年間、全国の患者およそ140人の研究を進めてきました。そこでわかってきたのが、記憶力の低下などを訴える患者の傾向です。

マウスにそれぞれ、子宮頸がんワクチン「サーバリックス」、インフルエンザワクチン、B型肝炎ワクチンを打ったところ、池田氏は以下のように、子宮頸がんワクチンを打ったマウスにだけ脳に異常が発生していることがわかったといいます。

「子宮頸がんワクチンを打ったマウスだけ、脳の海馬・記憶の中枢に異常な抗体が沈着。海馬の機能を障害していそうだ」「明らかに脳に障害が起こっている。ワクチンを打った後、こういう脳障害を訴えている患者の共通した客観的所見が提示できている」「この神経は情報が正確に早く伝わっていかないと考えられます(子宮頸がんワクチンを打ったマウスの足の裏にある神経について)」

さらに、記憶の障害を訴える33人の患者を調べたところ、そのおよそ8割で同じ型を保有していることがわかり、池田氏は「(注目している遺伝子は)中国・日本など東アジアの人に多い。子宮頸がんワクチンの副反応が日本でクローズアップされた遺伝的背景の1つの原因かもしれないと考えています」と述べています。


どうしてこんな貧弱な研究でここまで言えるのかと思っていたら、同じように思ったヒトがいたみたいです。以下に記事とその抜粋を紹介します。全く同感です。


HPVワクチンの副反応?に対する報道(2016/3/16)についての物言い

・多彩な症状があるのはわかったけど、それHPVワクチンと関係無いんじゃない?そこの根拠ありますか?
・そのHLAタイプ、もともと日本人に多いタイプだし、一般日本人と患者群で発現率変わんないし、更に調べるんですか?
・ノックアウトマウスで自己抗体が海馬に付着している。うむ。それをもとにヒトの政策立案したら、10段階ぐらい飛ばしてるよね。
・牛田先生の発表も報道してほしいんだけど。
・センセーショナルな報道やめてください。それだけで患者数が増えるし余計に患者が見えなくなるんじゃ。あと勘違いが多分に入ってると思う。

現在症状を呈している人たちを重要視して、将来子宮頸癌で命を落とす人を軽視するのは、私には矛盾して見えます。報道が加害者になる可能性を十分に考慮してください。平等で、疫学的根拠を踏まえた、皆が幸せになる方向の報道をしていただきたいと思っております。


報道がセンセーショナルなのは仕方がないとしても、池田先生もヤリ過ぎだと思います。無理やり副反応に「科学的」根拠をつけて騒ぎを大きくすると、何か都合が良いことでもあるのでしょうか?

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