1「男性脳」「女性脳」は存在しない?:英国の研究結果
以下は、記事の抜粋です。
Lise Eliotが率いるRosalind Franklin University of Medicine and Scienceの研究により、これまで「男性脳」「女性脳」の根拠とされてきた「脳の性差」は実際には存在しないという研究成果が発表された。
研究チームは、6,000件を超えるsMRI(構造的核磁気共鳴)検査の結果をメタ分析した結果、脳の海馬の大きさに大きな男女差はないことを示した。海馬は記憶に関わり、感情を感覚に結びつける脳の部位だ。これまでは、海馬は女性のほうがかなり大きいと広く考えられており、この通説が、女性が男性よりも感情表現が豊かで、言葉を記憶する能力が高いという固定観念の説明に利用されていた。
さらに今回の研究では、大規模なメタ分析により、海馬以外のふたつの性差説も否定されたという。具体的には、左右の大脳半球をつなぐ神経線維が束になった脳梁は、大きさに男女差があるという説が否定された。また、男女の脳は半球による言語処理の方法に大きな違いがあるという説も否定されたという。
Eliot氏は次のように述べている。「『男性脳』や『女性脳』といったものが存在すると多くの人が信じており、大きな話題になることもしばしばです。脳の性差は、男女のステレオタイプ的な違いの説明を試みる者にとって根拠となってきました。けれども、複数のデータセットを詳しく調べて、多くの男女の標本をひとつにまとめた結果、こうした性差はなくなるか、ごく小さくなることがわかりました」
元論文のタイトルは、”The human hippocampus is not sexually-dimorphic: Meta-analysis of structural MRI volumes”です(論文をみる)。
論文は、構造的核磁気共鳴による解析結果をまとめたものなので、男女の脳には大きさとか形とかの構造的な違いはないということだと思います。ただ、脳の働きはホルモンなどの影響を受けるので、スペックは同じでも最終的なアウトプット(行動)は同じではないとは思います。もちろん、どちらが良いということはありません。
いずれにしても、『男性脳』や『女性脳』とかいう誤った固定概念は捨てた方が良いと思います。
コメント
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「論文は、構造的核磁気共鳴による解析結果をまとめたものなので、男女の脳には大きさとか形とかの構造的な違いはないということだと思います。ただ、脳の働きはホルモンなどの影響を受けるので、スペックは同じでも最終的なアウトプット(行動)は同じではないとは思います。もちろん、どちらが良いということはありません。
いずれにしても、『男性脳』や『女性脳』とかいう誤った固定概念は捨てた方が良いと思います」
という点に同感です。私は、いわゆる2D/4D比がマイノリティですが、普通に妊娠出産、授乳をしたので、間違いなく「女性」です。誰が見ても明らかな現実であり、そういう観察事実の共有をベースに進めるものが人類の福祉のために行われる営為たる科学というものです。
性差の科学は、ジェンダー問題PTSDを巻き込むのが不可避であるため、デタラメを言う人が後を絶たず、困りますね。ゴタゴタとアホ~なことを言う前に、ダナ・ハラウェイを読んだほうが良いでしょう。