ラーメン摂取頻度と死亡リスクの関係~山形コホート
以下は、記事の抜粋です。
週3回以上のラーメンの頻繁な摂取は、とくに男性、70歳未満、麺類のスープを50%以上摂取する習慣やアルコール摂取習慣のある人といった特定のサブグループで死亡リスク増加と関連する可能性が示唆された。
山形大学の鈴木 美穂氏らは、山形コホート研究の食品摂取頻度質問票のデータを用いて、日本人一般集団におけるラーメン摂取頻度と死亡率との関連を検討した。
山形コホート研究に参加した40歳以上の6,725人(男性2,349人)を対象とした。ラーメンの平均摂取頻度を、月1回未満、月1~3回、週1~2回、週3回以上の4群に分類。麺類のスープ摂取量は、「ラーメン、うどん、そばのスープはどれくらい飲みますか?」という設問に対する回答を、「50%以上」と「50%未満」の2群に分類した。
主な結果は以下のとおり。
・参加者のラーメン摂取頻度は、月1回未満:18.9%、月1~3回:46.7%、週1~2回:27.0%、週3回以上:7.4%であった。
・ラーメン摂取頻度が多い参加者は、より高いBMIを有し、若年、男性が多く、喫煙・飲酒習慣や、糖尿病・高血圧を有する割合が高かった。
・追跡期間中央値4.5年において145人が死亡(男性85人)し、うち100人ががん、29人が心血管疾患による死亡であった。
・各背景因子で調整後の解析では、「週3回以上」群は「週1~2回」群と比較して、有意ではないものの死亡リスクが増加する傾向を示した。
・サブグループ解析の結果、「週3回以上」群では、「週1~2回」群と比較して、
男性(HR:1.74、95%CI:0.83~3.65、p=0.140)
70歳未満(HR:2.20、95%CI:1.03~4.73、p=0.043)
麺類のスープを50%以上摂取(HR:1.76、95%CI:0.81~3.85、p=0.153
飲酒習慣のある人(HR:2.71、95%CI:1.33~5.56、p=0.006)
において、死亡リスクの増加傾向がみられた。
元論文のタイトルは、「ラーメンの頻繁な摂取と特定のサブグループにおける死亡リスクの上昇:山形コホート研究。」です(論文をみる)。
著者らは、「ラーメンの頻繁な摂取は、心血管疾患および癌による死亡リスクを高める可能性がある」と結論していますが、6,725人を対象とした比較的大規模の研究で、有意差が出なかったということは、ラーメンのスープを飲んでも死亡リスクはあまりあがらないということでしょうか?



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