The Talking Crow – Jimini Crowket

ヒナの時にうっかり保護されたカラス、いつの間にか人間の言葉を話すように
以下は、記事の抜粋です。


春から初夏にかけて、地面にカラスのヒナが落ちていることがある。実はカラスのヒナは、飛べるようになる前に巣立ちをすることがある。その場合、ヒナは数日程度、地面の上で過ごすのだ。大抵は近くで親鳥が見守っていることが多い。

しかしそれを知らない人間が、「急いで助けなければ!」とヒナを保護してしまうケースもあるという。「ジミニー・クロウケット」も、そんな勘違いで「保護」されたカラスのヒナだった。

2010年春、ジミニーは巣立ちして地面の上にいたところを人間に発見され保護された。アメリカの多くの州では、許可なく野生動物のカラスを飼育することは禁じられている。ジミニーが保護されたニューヨーク州も例外ではない。だが保護した人物は、そのままジミニーを飼い続けていたのだという。

しかし、この行為は野生動物の自然な成長を妨げるものだった。結果としてジミニーは、人間や他の動物に対する恐れや警戒心を失ってしまった。野生に戻すことができなくなってしまったジミニーは、野生動物保護団体「Messinger Woods Wildlife Care and Education Center」に委ねられることになった。

同団体の代表を務めるマージー・ハンラハンさんは、ジミニーを安楽死させるか、それとも教育目的で飼育するライセンスを取得するかの難しい決断を迫られた。マージーさんは後者を選択し、ジミニーは彼女のもとでカラスの生態を学習してもらうためのモデルとして教育活動に従事することとなった。

ある日のこと、マージーさんが帰宅すると、家の中で誰かが「ハロー」と言っている声が聞こえてきた。不審者かもしれないと、恐る恐るマージーさんがその声の主を探すと、なんとしゃべっていたのはカラスのジミニーだった。

当時マージーさんは、飼っているオウムに「ハロー」という言葉を教えていたのだが、ジミニーに言葉を教えることはしなかった。ジミニーはそれを横で聞いていて自ら覚えたのだ。驚いた彼女は、それからジミニーにいろいろな言葉を教えてみた。

11歳になったジミニーは「ハロー」「バイバイ」「元気?」「どうしたの?」など、さまざまなフレーズをしゃべるようになっていった。ジミニーは言葉を話すだけでなく、まるで人間のようないたずらをすることでもマージーさんを驚かせている。

彼は冷凍庫の上にドッグフードを並べておいて、誰かが扉を開けると全部落ちてくるようにしかけていました。カラスは高い知能を持ち、問題解決能力や計画性を備えている。実際にカラスには道具を使ったり、物事の因果関係を理解して複雑な問題を解決したりする能力があることが知られている。

そんな賢さからか、ジミニーには気難しい面もあり、自分のオモチャを移動されたり、勝手に新しいものを置かれたりするのを嫌うという。

オモチャを追加したり交換したりすると、彼は非常に神経質になります。彼はトイレットペーパーの芯や箱、紙皿をもらって引き裂きます。さらに地面に落ちた自分の羽をマージーさんが持ち去ろうとすると激しく怒り、時にはつついてくることもあるそうだ。

これは笑いごとではありません。ジミニーは(人間にとって)危険な存在にもなれるんです。それが彼を野生に返せない理由のひとつでもあります。例えばジミニーは帽子が嫌いで、躊躇せずに頭から叩き落とすんです

現在、ジミニーは動物アンバサダーとして、野生動物の保護やリハビリテーションの重要性を伝える活動に参加しているそうだ。

ジミニーは現在、SNSでも人気を博しており、TikTokでは100万人以上のフォロワーを抱えている。クールなオリジナルグッズなんかも販売されているので、興味のある人は見に行ってみてはどうだろうか。


カラスが賢いのはよく報告されていますが、神経質で帽子を叩き落すというのは知りませんでした。以下は、記事で紹介されたジミニーの動画です。

 

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