劇的にコレステロールを下げる薬が承認へ、実用化が期待されるも残る懸念とは
以下は、記事の抜粋です。
2015年6月9日と10日の両日に開かれたFDAの内部委員会において、新薬「alirocumab」と「evolocumab」の承認に関する審議と投票が行われ、まずはalirocumabについて賛成13票・反対3票という賛成多数で承認を推奨するという結果が出ました。また、evolocumabについても引き続き同様の審議が行われることとなっています。新薬の実用化はほぼ確実といえる状態になったものと考えられます。
新薬の利用にかかる費用は、患者1人あたり月額で1000ドル(約12万円)とも見積もられているのですが、仮に新薬の対象となる患者をコレステロール値が危険的に高くてスタチン薬の効果が望めない層に限定した場合だと、アメリカで1年間に必要な費用は160億ドル(約2兆円)と見積もられています。
2兆円だけでも従来のスタチン薬と同等あるいはそれを上回る金額となるわけですが、これに危機的状況ではなくともスタチン薬が合わずに薬を摂取できていないという患者を加えると、追加で200億ドルが上乗せされます。
私はこれまでの記事で、抗PCSK9抗体について、「月に一度注射をする必要のある高価な抗体薬がスタチンに置き換わるとは思えません。スタチンが効かないごく一部の患者さんに使われるだけだと思います。」と書いてきたのですが、上の記事によると、それでもかなりの需要があり、莫大な医療コストが予想されるようです。日本の保険制度がどこまで耐えられるか心配です。
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コメント
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tak先生、お早うございます、何時も有益な記事アップ有難う御座います。
自分は30年以上各種スタチン服用、効果はどれも捗々しくしくない。
現在もクレストールと併用。
首記薬剤、日本未承認時、海外調達で試しました。
効果は著効、脂質パラメータは半減、特にLDLは下限割れ、HDLは増。
自分にはこの薬剤で充分、安価だし。
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>taniyanさん
コメントありがとうございました。LDLが高い理由は、個人によって異なる可能性があると思います。taniyanさんの場合は、LDLの吸収が良すぎたのかもしれませんね。