米モンサント開発の除草剤に発がん性の恐れ
以下は、記事の抜粋です。
WHOの専門組織、国際がん研究機関(IARC)は3月23日までに、米モンサントが開発した除草剤「グリホサート」に発がん性の恐れがあるとする報告書を公表した。
グリホサートは「ラウンドアップ」の商品名で知られる除草剤の主成分。日本を含む多くの国で使われている一方、安全性を懸念する声も強い。
IARCは、ヒトでの発がん性を示す証拠は限られているものの、動物実験や薬理作用などの研究結果に基づいて判断したと説明。5段階分類で上から2番目にリスクが高く「人に対する発がん性が恐らくある」ことを示す「2A」にグリホサートを位置付けた。
「グリホサート(ラウンドアップ®)」は、世界でもっとも多く使われている除草剤で、遺伝子組換え技術を用いた除草剤耐性作物とモンサントからセットで売られています。そのためこの農薬は、遺伝子組換え反対派のターゲットになっています。
上のように危険性を煽る記事に対する松永和紀さんの反論記事「ラウンドアップに発がん性? 簡単、わかりやすいニュースに踊らされる前に、もっと詳細をみてみよう」が秀逸です(記事をみる)。2Aが上から2番目にリスが高いという説明が誤りであることも指摘しています。
以下は、彼女の記事の中で気になったヶ所の抜粋です。
遺伝子組換えや農薬の反対派は、好機とみているようで、著名な料理研究家のMark Bittmanが、New York Timesに「私たちはモルモットか」と寄稿し、グリホサートの市場追放を訴えています。こんな情報も、これから続々出てくることでしょう。
要するに、IARCの今回の分類は賛否両論。しかし、WHOのほかの機関の評価とも大きな矛盾がある、という事実は押さえておいた方がいい。これだけで「市場追放だ」と息巻くのは、科学的にはちょっと恥ずかしい行動だと思います。
IARCがどのような意図で今回の発表を行ったのか良くわかりませんが、大半のメディアはおかしな反応をしています。
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