時間がたっても茶色くならない遺伝子組み換えりんご
以下は、記事の抜粋とリンゴです。
りんごをカットして時間がたつと、その表面が酸化して茶色くなります。これを防ぐために塩水につけたりレモン汁ぬったりするわけですが、そもそも茶色にならないりんごがあるのです。それはArctic、カナダ企業Okanagan Specialty Fruitsが研究してきた遺伝子組み換えりんご。このりんごに、米国農務省の承認がようやくおりたと注目を集めています。
茶色の原因となる酵素をブロックするためにArcticりんごに使われたのは、RNAiと呼ばれる現象。今回の承認は、米国農務省がこのりんごには危険がないと判断したから。この承認の下、Okanagan Specialty Fruitsは米国食品医薬品局(FDA)と共に、食べても大丈夫だと証明するテストを実施中。
Okanagan Specialty Fruitsの社長とのQ&Aのサイトをみると、本当にRNAiテクニックを使ってリンゴのポリフェノールを酸化するpolyphenol oxidase活性を阻害しているみたいです。
日本のメディアは「時間が経っても茶色くならない」ことばかり強調していますが、開発企業のサイトをみると、より多くのポリフェノールなどの抗酸化物質が含まれているとか、より自然なフレイバーだとか書かれています。確かに、ポリフェノール入りのサプリや栄養ドリンクを飲むよりは体に優しいと思います。皆さんはどう思われますか?
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コメント
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南仏産のヴォークルシアン種というメロンは、品種改良により、抗酸化物が多く、収穫後もシワができにくいそうです。
遺伝子組み換えはしていないようです。
このメロンの抗酸化物サプリが販売されていますが、メロンをそのまま食べても胃で成分が壊れてしまうと、サプリメーカーは説明しています。これは本当でしょうか?
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>やすさん
http://melon.ewoman.jp/melon/
のメロンですね。「その理由は、メロンの果肉に通常のメロンの7、8倍も、抗酸化酵素が含まれているからです。」「この特別なメロンをそのまま食べても、残念ながら、抗酸化酵素は胃で溶けてしまいます。」と書いてあるので、胃で分解されるのはポリフェノールなどの「抗酸化物」ではなく、これらの化学物質の分解を阻害する「酵素」のようです。どんな酵素かはわかりませんが、酵素はタンパク質ですので胃で分解されてしまうというというのは正しいです。一方、この遺伝子組換えリンゴでは「抗酸化物」の分解酵素をRNAiで阻害しています。
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>takさん
先生、ご説明をどうもありがとうございました。
Arcticりんご、食べてみたいです。