Dolania americanaというカゲロウは羽化してから何も食べず、メスの寿命は約5分

「カゲロウ」はなんと頭の中まで卵がぎっしり、専門家が語るたった5分の寿命で繁殖するカゲロウの驚くべき戦略とは?
カゲロウの成虫が短命なことはぼんやり知っていましたが、これほどとは知りませんでした。以下は、記事の抜粋です。


生き物の中には、1万年以上もの歳月を生きる動物がいる一方で、ごく短い間に一生を終える生き物もいます。寿命が短い動物の代表格であるカゲロウの中には、羽化してから寿命を迎えるまでのわずか数分間で可能な限り繁殖するための驚くべき生態を備えているものがいます。

カゲロウはまず、卵からかえってニンフと呼ばれる幼虫になると水中で成長します。その後、生活環の最終段階である亜成虫または成虫になると翅を発達させ、交尾を行います。

多くのカゲロウは翅がある状態で24時間未満しか生きられず、中でもDolania americanaという種は成虫の寿命が記録されている中で最も短命で、羽化してからの寿命がオスは1時間未満、メスはわずか5分間しかありません。成虫になってからの短命さとは対照的にニンフ時代は長く、この種のカゲロウは最長で2年間を川の底で過ごします。

カゲロウは一般的に、亜成虫の段階で水中から陸、そして空中へと移行し、その後成虫として繁殖しますが、どの段階でもまともに機能する口や消化器官を持たないため、羽化してからはニンフの時に蓄えたエネルギーだけで生きています。

どうしてそんなに生き急ぐのかと思ってしまう人もいるかもしれませんが、カゲロウの専門家であるユタバレー大学のヒース・オグデン氏は、「ニンフのうちに必要な栄養収集を済ませ、成虫になった後は飛んで交尾をし、卵を産むだけにした方がいいと(進化の過程で)決めたのです」と述べました。

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