ビタミンD剤に病気予防効果なし、NZ研究
以下は、記事の抜粋です。
ビタミンDのサプリメントを摂取しても、心臓発作や脳卒中、がん、骨折の予防に目立った効果はないという研究結果が、1月24日の英医学専門誌ランセット(The Lancet)に掲載された。
ニュージーランド・オークランド大学Mark Bolland研究員らは、ビタミンD剤でこういった健康問題のリスクを15パーセント以上軽減できるかどうか、40件の高品質の治験を対象に調査を行った。
既存の研究では、ビタミンD不足と健康障害には強い関連性があると指摘されていた。しかし同誌の糖尿病・内分泌学編で発表されたこの新研究で、ビタミンDは健康状態の不良の結果不足するのであって、ビタミンDが足りないから不健康になるわけではないという見解が裏付けられた。
ビタミンDは、皮膚に日光が当たることによって生成され、脂肪分の多い魚や卵黄、チーズといった食物からも摂取することができる。
同論文の共同執筆者らは、骨折やそれ以外の健康障害の予防策としてビタミンD剤を処方することの「正当性はほぼないに等しい」とまとめている。
最近、「ビタミンD以外のサプリには効果がないか、むしろ有害作用がある」という記事を書いたばかりでしたが、本記事でビタミンDまで否定されてしまいました。
元論文のタイトルは、”The effect of vitamin D supplementation on skeletal, vascular, or cancer outcomes: a trial sequential meta-analysis”です(論文をみる)。
論文の結論は、”Our findings suggest that vitamin D supplementation with or without calcium does not reduce skeletal or non-skeletal outcomes in unselected community-dwelling individuals by more than 15%. Future trials with similar designs are unlikely to alter these conclusions.”です。
同じような臨床試験を何度やっても変わらないだろうという結論はすごいですね。
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