「C型肝炎治療ガイドライン(第2版)」が公表 シメプレビル含む3剤併用療法が第一選択に
以下は、記事の抜粋です。
ゲノタイプ1型C型慢性肝炎治療薬である第二世代プロテアーゼ阻害薬シメプレビル(SMV)の薬価収載を受けて、日本肝臓学会は昨日(11月27日)、「C型肝炎治療ガイドライン(第2版)」を公表した。
改訂のポイントは、高齢者や初回治療例、前治療再燃例などの幅広いタイプの患者の第一選択として、SMV+ペグインターフェロン(PEG-IFN)+リバビリン(RBV)の3剤併用療法(SMV3剤併用療法)が推奨された点だ。
実際のガイドラインはこちらです。
HCVキャリアは全世界で1億7000万人、日本では150万~200万人といわれています。感染例の約70%でHCV感染が持続し、慢性肝炎へと移行します。慢性化した場合、多くの例で肝硬変や肝細胞癌へと進展します。
ペグインターフェロン(pegylated interferon;Peg-IFN)とリバビリンの併用療法の出現により著効(sustained virological response; SVR)率は向上しましたが、難治性であるHCVゲノタイプ1型・高ウイルス量症例では同療法によっても SVR率が40~50%であり、約半数の症例でHCVが排除できませんでした。今回の改訂記事で紹介されたシメプレビル3剤併用療法の国内臨床試験では、初回治療のSVR率は約90%まで向上し、副作用もプラセボ群とほぼ同等であったと報告されています。
本年9月に承認されたばかりのシメプレビルが第一選択薬として推奨されていることは、いかに本薬物に対する期待が大きいかを示しています。C型肝炎が克服される日が近いことを祈ります。
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