新型コロナへに既に感染したヒトもワクチンを打った方が良いという話

「新型コロナへの感染による免疫とワクチンによる免疫の違い」が判明、一体どちらの免疫の方が強力なのか?
以下は、記事の抜粋です。


調査の結果、ワクチンによって誘発された抗体はRBD(新型コロナウイルスの表面から突き出たスパイクタンパク質にある「受容体結合部位(Receptor Binding Domain)」)を集中的に狙っていたのに対し、過去の感染によって誘発された抗体はスパイクタンパク質にあるRBD以外の部分を標的にするケースが多いことが判明しました。また、ワクチンによる免疫はRBDのさまざまな場所をまんべんなく標的にしていたのに比べて、感染により得られた免疫はRBDの特定の部分を狙う傾向が強いことも分かりました。

この研究結果について、アメリカNIHのフランシス・コリンズ所長は「ワクチンで得られた抗体は、新型コロナウイルスの新しい変異株が登場しても強力に対応することができる可能性があるということです。さらに重要なことに、新型コロナウイルスに感染した後に回復した経験がある人でも、ワクチンの接種を受けることでさらなる防御効果が期待できることも示されました」とコメントしました。

コリンズ所長は「いずれにせよ、新型コロナウイルスが普通の風邪の原因ウイルスである通常のヒトコロナウイルスと同様にさまざまな変異を起こす一方で、ワクチンはそれらの変異に対し引き続き有効なことが示唆されています。従って、パンデミックとの戦い勝つための最大の希望は、新型コロナウイルスに感染したことがあるかどうかにかかわらず、できるだけ多くの人がワクチンの接種を受けることです。そうすれば命が救われるだけでなく、既存のワクチンでは対応できないような変異株が出現する可能性も低くできます」と結論づけました。


元論文のタイトルは、”Antibodies elicited by mRNA-1273 vaccination bind more broadly to the receptor binding domain than do those from SARS-CoV-2 infection(mRNA-1273のワクチン接種によって誘発された抗体は、SARS-CoV-2感染による抗体よりも、より広範に受容体結合ドメインに結合する)”です(論文をみる)。mRNA-1273というのはモデルナ社製のワクチンです。

おそらく、ファイザー社のワクチンも同じような結果だと思います。これで、既にコロナに感染したのでワクチンを打つかどうか悩んでいるヒトにも、打った方が良いみたいだとうまく説明できそうです。

ワクチンによって誘発された抗体は、自然感染によって誘発されたものよりも、RBD上のより広い範囲の場所を標的にする。

コメント

タイトルとURLをコピーしました