ベジタリアンになって死亡リスクを下げる?
以下は、記事の抜粋です。
7万人以上のセブンスデー・アドベンチスト信者(教会が菜食主義を推奨している)を対象にした研究で、ベジタリアンの食生活が死亡率減少と関連していたと報告された。女性よりも男性の結果がより良好だったそうだ。
ロマリンダ大学の研究チームは、セブンスデー・アドベンチスト信者である男女計73,308名を対象に食生活と原因別死亡率の関係を調査した。参加者は、アンケート結果により非ベジタリアン・赤肉は食べない半ベジタリアン・魚介類は食べるペスコベジタリアン・乳卵摂取ベジタリアン・完全ベジタリアンの5グループに分類され、評価された。
ベジタリアングループは年配で、高学歴で、結婚している人が多く、アルコールはあまり飲まず、喫煙者も少なく、運動をしており、やせている傾向があったという。
平均約6年にわたる追跡調査中に、参加者の 2,570名が死亡した。非ベジタリアンに対するあらゆるベジタリアンの全死因死亡率の調整ハザード比(HR)は0.88だった。また 男性ベジタリアンの心血管疾患死亡率と虚血性心疾患死亡率の有意な低下が見られたが、女性では減少は見られたものの有意ではなかったという。
非ベジタリアンと比較した際に、全般的にベジタリアンの死亡率は低くなるという関連性が示唆された。また、ペスコベジタリアン・乳卵摂取ベジタリアン・半ベジタリアン、完全ベジタリアンのいずれの全死因死亡率も低下することが示された。
元論文のタイトルは、”Vegetarian Dietary Patterns and Mortality in Adventist Health Study 2 “です(論文をみる)。
各種ベジタリアンのハザード比は、完全(0.85)、乳卵摂取(0.91)、ペスコ(魚介類は食べる、0.81)、半ベジタリアン(赤肉を食べない、0.92)でした。しかし。記事にも書かれているように、ベジタリアンのヒトは高学歴ということですので、食事以外の交絡因子がかなり結果に影響している可能性があると思います。
誤差の範囲内かもしれませんが、完全ベジタリアンよりも魚介類は食べるペスコベジタリアンの成績が良かったのが興味深いと思いました。
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