毎日の日焼け止め使用がしわの防止に効果
以下は、記事の抜粋です。
米国内科学会紀要で発表された研究で、研究者たちは日焼け止めを毎日使用するように指示を受けた人々は、通常通り使用するように言われた人々よりも、皮膚のしわやきめの粗さでみた場合の皮膚の老化が24%少ないことが示された。
今回の研究は、オーストラリアのサンシャインコースト近郊のナンボーに住む55歳未満の成人903人を対象とした。調査参加者は全員、サン・プロテクション・ファクター(SPF、紫外線防御指数)15以上の日焼け止めを与えられた。調査参加者のうちの無作為に選ばれた半分は日に当たる部分に毎日、日焼け止めを塗り、水につかったり、大量の汗をかいたり、数時間戸外にいた後には再び塗るように指示された。残りの半分は通常通り使用するように言い渡された。毎日日焼け止めを使用するように言われた人々の77%は週に少なくとも3、4回は日焼け止めを使用していた。一方の対照群のほうは33%だった。(日焼け止めはメーカーから支給された)
調査開始時と4年半後に調査参加者の手の甲のシリコン印象を採取した。そして訓練を積んだ判定者が手のシリコン印象のしわや皮膚のきめの粗さのパターンについて1から6段階で判定した。調査参加者は55歳未満としたと明らかにした。
米食品医薬品局(FDA)が昨年適用した規定では、広範――紫外線A波とB波に対して有効――かつ、SPF15以上の日焼け止めだけが、早期の皮膚の老化と皮膚がんのリスクを弱める効果があると主張できることになっている。グリーン氏は、両方の種類の紫外線が紫外線による老化とがんに関係していると説明した。
実験上の証拠で、ベータカロチンといった口から摂取される老化防止剤は日光に関連した皮膚のダメージの兆候を減らすことができると示唆されているため、今回の研究はまた、1日に30ミリグラムのベータカロチンのサプリで、皮膚の老化が防げるかどうかについても調べた。こうしたサプリを摂取した人々と摂取しなかった人々の間には違いが見つからなかった。
元論文のタイトルは、”Sunscreen and Prevention of Skin Aging: A Randomized Trial”です(論文をみる)。論文によると、日焼け止めの日常的使用群では4.5年後も皮膚の老化が進行せず、非日常的使用群に比べるとベースラインからの老化度が24%低かったそうです。
先週の土曜日に、関連記事で紹介した神戸大医学部付属病院の「健康科学評価センター」がありました。基調講演の1つ、「アンチエイジング医学」というお話では、名誉教授の市橋先生が紫外線が皮膚の老化にもっとも重要であることを強調されていました。なんと、紫外線を完全に避ければ80歳までシミもシワもない皮膚を保つことができると断言されていました。今も半信半疑ですが、上の記事も同様の内容ですので、シミやシワを気にするヒトはできるだけ紫外線を避け、外に出る時は日焼け止めを塗って、日傘をさせばかなり予防できると思います。一方、サプリで皮膚の老化を防ぐことは難しそうです。
上は市橋先生の基調講演、下は私の基調でない講演の写真です。
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