75歳未満の成人の降圧目標

75歳未満の成人の降圧目標
最近の医学情報を無視して診療している医者が多いと感じるのは、健診などで受診者と血圧の話をする時です。現代の降圧目標をはるかに超えていても「主治医が大丈夫と言った」とよく言われます。


Q) 75歳未満の成人の降圧目標について、高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014)では

診察室血圧:140/90mmHg未満
家庭血圧:135/85未満
とされていたが、JSH2019では?

A)
診察室血圧:130/80mmHg未満
家庭血圧:125/75mmHg未満

解説)
血圧と脳心血管死亡の関係の研究のメタ解析では、収縮期血圧130mmHg未満に降圧された群は130-139mmHgの群と比べ冠動脈疾患や死亡のリスクが有意に低いとされている。

75歳以上の高齢者、脳血管障害患者、CKD患者(蛋白尿陰性)の降圧目標は、
診察室血圧:140/90mmHg未満
家庭血圧:135/85mmHg未満
とされている。

根拠)
日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会編. 高血圧治療ガイドライン2019. ライフサイエンス出版;2019.p.53.表3-3.

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