降圧薬は就寝時服用で心血管イベントリスクを4~5割も低減?

降圧薬は就寝時服用でより心血管イベントリスクを低減の報告
以下は、記事の抜粋です。


今回は、降圧薬の服用タイミングと心血管イベントについて検討した研究を紹介します。

対象は、スペイン在住の18歳以上の白人で、普段は日中に活動して夜間は就寝し、1剤以上の降圧薬を服用している高血圧患者1万9,084例(男性1万614例、女性約8,470例、平均年齢60.5歳)です。降圧薬を就寝時に服用する群9,552例、起床時に服用する群9,532例に分け、中央値6.3年追跡しています。

試験期間を通して定期的な血圧測定を行い、さらに年に1回は2日間にわたり携帯型の自動血圧計を装着して、自由行動下の24時間血圧も測定しています。

服用薬の内訳は、アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)、ACE阻害薬、Ca拮抗薬、β遮断薬、利尿薬で、評価者のみを盲検化するPROBE(Prospective Randomised Open Blinded-Endpoint)法を用いて評価しています。アウトカムは、主要なCVDイベント(CVDによる死亡、心筋梗塞、冠動脈再建術、心不全、脳卒中)の発生でした。

結果としては、追跡調査期間中に、1,752例で主要なCVDイベントがあり、就寝時服薬群の起床時服薬群と比較してのハザード比は次のとおりでした。

降圧薬を起床時に服用した群と比べて、就寝時に服用した群では、心血管死亡リスクは56%、心筋梗塞リスクは34%、血行再建術の施行リスクは40%、心不全リスクは42%、脳卒中リスクは49%、これらのイベントを併せた複合アウトカムの発症リスクは45%と、それぞれ有意に低いという結果でした。これらの結果は、性別や年齢、糖尿病や腎臓病といったリスク因子の有無にかかわらず一貫しています。

24時間血圧の測定値からも、就寝時服用群では睡眠中の血圧値が有意に低いこともわかっており、心筋梗塞や脳卒中のリスク因子である夜間高血圧の改善が結果に寄与したのではないかと仮説が述べられています。


元論文のタイトルは、”Bedtime hypertension treatment improves cardiovascular risk reduction: the Hygia Chronotherapy Trial”です(論文をみる)。

いろいろな心血管リスクが4~5割減っているので、重要な結果だと思います。

記事にも書かれていますが、利尿薬を夕食後に服用するのは夜中にトイレに行く回数が増えそうなので避けたいです。また、「一部のCa拮抗薬は朝食後服用となっているものもあります。」と書いてありますが、なぜ「朝食後に服用」になっているでしょう?ご存知の方がおられたらお教えください。

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