2型糖尿病患者における厳格な血圧コントロールの推奨

2型糖尿病患者では降圧治療が有効という研究結果
以下は、記事の抜粋です。



糖尿病患者の降圧目標に関する専門家の意見は分かれているが、積極的な降圧治療により血圧が130/80mmHg以下に維持されている2型糖尿病患者では、死亡リスクや、心筋梗塞や脳卒中などの心血管イベントの発症リスクが低下することが、アイルランド国立大学のJohn W. McEvoy氏らの研究から明らかになった(論文をみる)。

McEvoy 氏らは、ADVANCE試験に参加した2型糖尿病患者1万948人を対象に、糖尿病患者に対する積極的な降圧治療の有効性と安全性が、ベースライン時の血圧値や心血管疾患リスクに影響されるかどうかを調べた。研究では、参加者をACE阻害薬ペリンドプリルと利尿薬インダパミド併用による積極的な降圧治療群とプラセボ群にランダムに割り付け、比較検討を行った。

4.3年にわたる追跡の結果、ベースライン時の血圧値にかかわらず、積極的な降圧治療群はプラセボ群に比べ、死亡率は14%減少し、主要な血管イベントの発症率は9%減少することが分かった。


論文のタイトルは、”Effects of Blood Pressure Lowering on Clinical Outcomes According to Baseline Blood Pressure and Cardiovascular Risk in Patients With Type 2 Diabetes Mellitus”です(論文をみる)。

米国では、2型糖尿病の70~80%は高血圧を合併しているそうですが、日本でもこの状況はそれほど変わらないと思われます。もちろん、2型糖尿病の患者さんには食事や運動が一番重要ですが、薬物による血圧コントロールも意識した方が良さそうです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました