レプリコンワクチンvs.従来のmRNAワクチン、接種1年後の免疫原性を比較
反ワクというか反科学のターゲットになっているレプリコンワクチンの評価論文です。以下は、記事の抜粋です。
追加接種としての新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する次世代mRNAワクチン(レプリコンワクチン)ARCT-154は、従来のmRNAワクチンであるBNT162b2と比較して優れた初期免疫応答を示し、接種後12ヵ月まで持続することが、50歳以上を含む日本人成人において確認された。
日本の11臨床施設において、少なくとも3回のmRNAワクチン接種歴のある成人825人が登録され、ARCT-154群(417人)またはBNT16b2群(408人)に無作為に割り付けられた。接種前のベースライン、および接種後1、3、6、12ヵ月時点で、すべての適格参加者から血清サンプルを採取し、武漢株(Wuhan-Hu-1)およびオミクロン株BA.4/5に対する中和抗体価を測定した。また、ベースラインからその後すべての時点でSARS-CoV-2陰性であった各群30人によるサブセットにおいて、デルタ株、オミクロン株BA.2、BA.2.86、およびXBB.1.5.6に対する中和抗体価が測定された。参加者は18~49歳(<50歳)と50歳以上(≧50歳)の2つの年齢グループに層別化された。
主な結果は以下のとおり。
・接種1ヵ月後までに、どちらのワクチンも両株に対して年齢によらず中和抗体価を上昇させた。
・接種後1ヵ月時点におけるARCT-154群の武漢株およびオミクロン株BA.4/5に対する反応はBNT162b2群よりも高く、<50歳ではGMT(中和抗体価の幾何平均)比が1.45(武漢株)および1.31(オミクロン株BA.4/5)、≧50歳では1.42および1.29であった。
・GMTは時間の経過とともに両群で低下したが、12ヵ月の追跡期間中に両群間の差は拡大し、<50歳ではGMT比がそれぞれ1.79(武漢株)、1.68(オミクロン株BA.4/5)、≧50歳では2.06、2.14であった。
・ARCT-154のBNT162b2に対する優越性は、両年齢層における中和抗体応答率の一貫した正の差によって裏付けられた。
・4つの変異株に対しても、BNT162b2群と比較してARCT-154群で優れた反応と持続性が確認され、GMT、GMT比、血清中和抗体応答率について同様の傾向がみられた。
・BNT162b2接種後12ヵ月時点で、デルタ株、オミクロン株BA.2、およびXBB.1.5.6に対するGMTはベースラインと同等であったが、ARCT-154群ではデルタ株およびオミクロン株BA.2に対するGMTはベースラインよりも高いままで、オミクロン株XBB.1.5.6に対するGMTもベースラインよりわずかに高かった。
元論文のタイトルは、「自己増幅mRNA COVID-19ワクチンに対する免疫応答の12か月間の持続:ARCT-154とBNT162b2ワクチンの比較。」です(論文をみる)。
従来のmRNAワクチンであるBNT162b2というのはファイザー製のものです。さすがにシェディングまでは調べていないと思います。最近、ファイザー製のものを接種したばかりです。1年に1回の接種なら、今年レプリコンワクチンを接種したヒト達の様子をみて問題なければ、次回からレプリコンワクチンにしようと思います。
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