新型インフルワクチンの2/3は、10mlバイアルで供給されている。

新型インフル、ワクチン接種開始 医療従事者まず100万人に

以下は、記事の抜粋です。


新型インフルエンザワクチンの接種が10月19日、医療従事者を対象に全国各地で始まった。医療従事者は、ワクチンの供給量に限りがあるとして政府が設定した優先接種対象の順位1位。主に新型インフルエンザ患者の診療にかかわる医師や看護師らで、約100万人を対象に国産ワクチンを接種する。

医療従事者に続き、来月には重症化のリスクが高い妊婦や基礎疾患(持病)を持つ人への接種が始まり、その後、1歳から小学校低学年までの子ども、乳児の保護者らに順次接種される。


兵庫県でも19日から医療従事者への接種が始まりました。民間病院に勤める医師に聞いたところ、10月19日には10mlバイアル1本だけが病院に届けられたそうです。

以前その医師に、「新型インフルのワクチンは、10mlバイアルで来るらしい」と言ったら、「そんな不細工なことはしないでしょう」と言っていたのですが、本当に10mlバイアルが来て驚いたそうです。注射器で何度もバイアルのゴムのフタを突き刺して、大人には0.5ml、子供には0.2mlずつ接種しなければなりません。感染などのリスクも高くなります。

しかし、以下の情報を総合すると、今までの出荷量の2/3が10mlバイアルです。
2009年10月15日新型インフルエンザA(H1N1)ワクチンの初出荷等のお知らせについて
2009年10月16日新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチンの第2回出荷等のお知らせについて
2009年10月20日新型インフルエンザA(H1N1)ワクチンの第3回出荷時における各都道府県への配分量について

10mlバイアルは、いったん封を開けると、1日のうちに使い切らなければなりません。大人なら18人分です。1日で優先接種者が15人しかいなかった場合は残りの3人分はどうするのでしょうか?廃棄するのか、それとも同じ日に希望のあった優先対象ではない患者に接種してもいいのか?

10mlバイアルになった理由は、ワクチンが不足しているからだそうです。つまり、1mlバイアルには1.4ml入っていて、0.4mlムダになるが、10mlバイアルならムダが少ないということのようです。しかし、上に書いたように、中小の医療現場では逆のような気がします。

新型インフルワクチンの安全性」に書いたように、日本のワクチン市場は混乱しています。関係ないかもしれませんが、10mlバイアルを作っている化血研などの国産ワクチンメーカー4社はすべて、厚労省の天下り先です。

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