新型インフル:上陸早かった? 関西で4月下旬発生か
関西での新型インフル、集団感染は同一ウイルス? 関西での感染は4月末?
これらの記事から、連休明けの「水際作戦」で大騒ぎしていたかなり以前に、新型インフルエンザが日本に上陸していたことがわかります。
ところで、新型か?季節性か?という診断は、RT-PCRという検査で決まります。しかし、神戸市では、まん延期宣言が出た時点で、PCRは必要ないという連絡があったためか、季節性と同様に扱うという運用が一般的になってしまいました。
一方、海外渡航歴のない最初の新型インフルエンザ患者を発見した神戸の開業医は、2日間の診療停止命令を受けました。そのため、多くの医院や病院は、PCRをして新型をみつけてしまうと、診療停止になるのではないかと不安になったようです。以下に、尼崎の長尾和宏さんという開業医が、PCR検査について感じた疑問を書いた記事を紹介します。
兵庫・大阪の新型インフルエンザ騒動から何を学ぶか―PCR検査をめぐる迷走―
以下は、その一部です。
【PCR検査に何らかの圧力がかかったのか】
「簡易検査でA型インフルエンザが出たので保健所に届けたが季節性として扱えと言われた」、「県指定の発熱外来からPCR検査を県に依頼したが取り下げるように言われた」、などの話が全国から聞こえてくる。そのような理由からか、PCR検査が一件も行われていない県もあると聞く。
PCR検査を巡って各地でさまざまな恣意的な圧力がかかったことは間違いないだろう。
・海外渡航歴のある患者にのみPCRを行い→新型インフルエンザとして扱う
・海外渡航歴のない患者はPCRを実施せず→すべて季節性インフルエンザとして扱う
とすれば、国としては都合がよかったのかもしれない。どうせ重症化しないのなら新型でも季節性でもどちらでもいい、とういうことだったのか。
深夜に緊急記者会見を首相官邸で行ったり、「徹底した水際作戦が功を奏して侵入を阻止できた」と宣伝してみたり、ちょっと首をかしげる大本営発表が続くなか入ったのが、5月16日午前の神戸からの一報だった。そして神戸での第1号発生の会見が民主党の代表選挙と同時刻に行われたのは単なる偶然だろうか?
【厚労省の対策の検証と早急な修正】
弱毒性を謳う一方、もしインフルエンザと診断された場合、行政や住民から迫害されると思わせた。その結果、市民の無用な不安を煽りインフルエンザを隠すことを奨励することになった可能性がある。
法律に基づいた行動を要求される行政や保健所が、的が違う(強毒→弱毒)法律やガイドラインに振り回された側面が大きいのではないか。
さらに、今回のインフルエンザ対策が、政治的パフォーマンス優先で進められた点は決して見過してはいけない。特にPCR検査をめぐっては、政治的意図が優先されたためか、いたずらな混乱を招いている。連日、全国各地の患者数が発表されているが、地域によって数字のもつ意味が異なるのではないかと思いながら眺めている。
新型インフル、米の感染者が1万人を突破…死者19人に
残念ながら、感染症対策は、アメリカの方が圧倒的に充実しています。東京は、オリンピックを呼ぶために新型インフルエンザを抑え込んだといううわさもあります。感染症と政治は、密接に関連していて、その結果、日本の感染症対策がパフォーマンスに終わったような気がします。
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