がんの3年生存率を初公表…前立腺99%、膵臓は15%
以下は、記事の抜粋です。
国立がん研究センターは9月12日、がんの3年生存率を初めて公表した。部位別では、早期発見が難しい 膵臓すいぞう が15.1%と最も低く、新たな治療法開発など、難治性がん対策の必要性が改めて浮き彫りになった(報告書をみる)。
がんは5年生存率が回復の目安だが、データが古くなり最新の医療実態を反映しにくい。このため、より新しいデータとなる3年生存率について、がん診療連携拠点病院など268施設で2011年に診断された約31万人分を集計した。
その結果、がん以外の死亡の影響を除いた生存率は、全てのがんの平均で71.3%だった。部位別では、前立腺が99.0%、乳房が95.2%と高い一方、食道は52.0%、肺は49.4%と低めだった。これとは別に、胃など主ながん5部位の5年生存率が、全国230の病院名とともに病期(ステージ)別に初めて公表された。
こういう統計はわかり易いですが、誤解を生むものです。関連記事で書いているように、乳がんは、原因も治療も異なる病気に分類されると考えているからです。
胃がんにも腺がんとスキルスという違うタイプのがんがあることや、肺がんにも小細胞がん、腺がんなどがあり、それぞれのがんによってオプジーボ®などの治療効果が異なることは、良く知られていると思います。
乳がんも含めて、これらのがんは偶然同じ臓器に発生しただけで、原因も治療もことなるまったく違う病気なのです。上の記事のような表をみて、「xxがんは良く治る」とか「yyがんは怖い」とかいう時代はもう既に終わっています。
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