抗認知症薬処方の7割、甲状腺機能の事前検査せず
以下は、記事の抜粋です。
認知症と診断されて抗認知症薬が処方されたケースのうち、7割は学会が推奨している甲状腺の機能低下の検査を事前にしていなかったことが、医療経済研究機構などの調査でわかった。認知機能の低下が甲状腺機能の問題であれば抗認知症薬なしで改善が望める。検査しなかったことで、本来は必要ない人に薬が処方された可能性がある。
アリセプトなど4種類の抗認知症薬はアルツハイマー病などに処方される。ただ病気自体は治せず、症状の進行を抑えるだけだ。一方、認知症の中には脳の一部が圧迫を受けているなど、対処すれば大きく改善する例もあり、「治る認知症」と呼ばれnaiている。
甲状腺の機能低下もその一つ。血液検査で判別でき、ホルモン薬で治療できる。日本神経学会は指針で、治療可能な認知症を見逃さないよう、診断に際して検査を推奨している。
「認知症と診断されて抗認知症薬が処方されたケースのうち、7割は学会が推奨している甲状腺の機能低下の検査を事前にしていなかったこと」は問題なのでしょうか?
確かに、日本神経学会の認知症疾患診療ガイドライン2017には、「内科的疾患に伴う認知症および認知機能低下を生じる病態を鑑別するために血液検査を行うことが推奨される。血算、血液生化学、甲状腺ホルモン、電解質、空腹時血糖、ビタミンB12、葉酸の測定が推奨される。」と書かれています。
しかし、アルツハイマー型認知症の症状とCTでの脳の萎縮がはっきりしている場合にまで甲状腺機能検査をする必要があるでしょうか?すべての認知症患者に検査を行うのは、明らかに「過剰検査」です。無駄な医療費を増やすような発表をして、「医療経済研究機構など」の人たちは何を考えているのでしょうか?
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