割り箸(割箸)とその現状
以下は、記事の抜粋です。
今でも、 日本製の割り箸は、 丸太から建築用材などを切り取ったときにできる端材や残材、 間伐材を使ってつくられ、 割り箸をつくる目的で伐採される木はありません。一方、 海外では、木材価格が非常に安いため、 原木をすペて割り箸に加工します。
現在、 日本国内では年問200億膳もの割り箸が使われていますが、 実はその97%は海外から輸入されたもの (ほとんどは中国製) です。 そのため、 国内の割り箸工場数は平成5年には359工場ありまレたが、 年々減少し、 平成21年現在では99工場になっています。
割り箸の店頭小売価格は元禄箸で、日本産(国産材使用)がー膳3円程度、 中国産は1円程度となっており、両者の価格差は大きくなっています。また、中国産はアスペンやシラ力バ、竹を原料としたものが多く、日本国内では、中国と競合しなぃ杉や桧 (ヒノキ) の比較的高級感のある天削 (てんそげ) 箸や利休箸が主体となっています。
国産の割り箸は本来そのまま捨てられるはずの端材や残材、 森林整備で生じた間伐材を有効に活用することから考案された言わば 「アイデア商品」です。 日本の木材の消賣量全体に占める割り箸の割合は1%にも満たず、 量的には多いものではありません。
割り箸だけでなく、 木材も輸入材におされ、 日本の木材の自給率は2割まで落ち込んでいます。林業は衰退し、山村の高齢化が進み、林業の担い手がおらず、手入れできずに荒廃している森林も少なくありません。国産材を使った国内産割り箸が普及すれば日本の森林と山村を、継続的に経済的に支えることのできるアイテムの一つになり得ると考えられます。
コンビニや外食チェーン店では国産の建築端材や間伐材を原料とする割り著を調達する取り組みが始まっています。
国産で間伐材などを使って作られている割り箸を使うのはエコだが、輸入品の場合は自然破壊の可能性もあるという、ちょっと複雑な結論でした。
デニーズ、ミニストップ、ナチュラルローソンなどの国産割り箸採用の動きが普及してくれることや、間伐材を使った割り箸生産がグローバルに広がることを期待したいと思います。
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