藻谷浩介さんという方が書いた「分煙」が不可な本当の理由という毎日新聞の記事に、「成人には『たばこを吸う権利』があるし、同時に、子どもや喫煙者も含む万人に、『他人の吐いた煙を吸わない権利』がある。そして、『他人の吐いた煙を吸わない権利』は、『たばこを吸う権利』に常に優先するのだ。」という記載がありました。
いろいろと良く書かれている文章ですが、肝心の「他人の吐いた煙を吸わない権利」が「たばこを吸う権利」に常に優先する理由が書かれていません。受動喫煙によって肺がんなどのリスクが優位に増える、即ち、「健康被害」や「他者への危害」が生じることがその理由でしょうが、JTや飲食店での喫煙を認めろと言っている人たちはその理由を認めていません。
関連記事に書いたように、JTは、国立がん研究センターが8月31日に公表した「家庭内で受動喫煙がある人は、ない人に比べて肺がんになるリスクが1.3倍高いという」という結果に対して、「科学的に説得力のある形で結論づけられていない」という社長名のコメントを公表しています。これに対して、がんセンターは、「リスクは明確に立証されており、世界共通の問題」などと指摘していますが、JTは居直ったままです。
既得権者であるJTや自民党の一部議員と無駄な議論をするよりも、理解の低い国民に対して、受動喫煙が「好き嫌い」、「迷惑」あるいは「気配り、思いやり」の問題ではなく、「健康被害」や「他者への危害」であることを、さらに強力な科学的根拠とともに示し続けることが重要だと思います。
「他人に傷つけられない権利」が「自分を傷つける権利」よりも常に優先することは、さすがのJTも分かるでしょう。
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受動喫煙は『迷惑』や『気配り、思いやり』の問題ではなく、『健康被害』や『他者危害』の問題
コメント
「受動喫煙が…「他者への危害」であること」を、
さらに強力な科学的根拠とともに示し続けることが重要」という点に同感です。
「「他人に傷つけられない権利」が
「自分を傷つける権利」よりも常に優先することは、
さすがのJTも分かるでしょう。」
ここがポイントですね。JTどころか、大学人でさえも理解できるかも?