「mRNAインフルワクチン」

インフルエンザワクチンが変わる? 米国で世界初の「mRNAインフルワクチン」承認
以下は、記事の抜粋です。


新型コロナワクチンでおなじみになった「mRNAワクチン」という技術。これをインフルエンザに応用したモデルナのワクチン「mRNA-1010(商品名:mFLUSIVA)」が、米国で承認されました。米国では2026~27年シーズンからの接種開始が見込まれています。

製造期間が「6ヵ月」から「6週間」に
従来のインフルエンザワクチンの多くは、鶏の卵の中でウイルスを育てて作られています。この方法では製造に約6ヵ月かかるため、「今年はどの型が流行するか」という予測を、流行の半年も前、2~3月頃には決めてしまわなければなりません。ところがインフルエンザウイルスは絶えず姿を変えるため、秋になってみたら別の型が流行していて、ワクチンとの「ミスマッチ」が起きてしまうことがあります。

一方、mRNAワクチンはウイルスの設計図にあたる遺伝情報を合成して作るため、製造は約6週間で済むとされます。流行の直前まで中身を調整できるわけですから、予測が外れるリスクを減らせるのではと期待されているのです。

「27%減」は何を意味するのか
承認の根拠となった臨床試験には、米国を含む11ヵ国で50歳以上の約4万1,000人が参加しました。半分の方がmRNAワクチンを、残り半分が従来型ワクチンを接種し、約半年間の経過をみたところ、検査で確定したインフルエンザの発症はmRNA群で約2.0%、従来型群で約2.8%。相対的にみてmRNA群が約27%少なかった、という結果です。

ここで少し立ち止まってみたいのですが、この「27%」は割合の比較であって、「接種した人の27%が発症を免れる」という意味ではありません。100人当たりでいえば、発症が約0.8人減った計算になります。小さな差に見えるかもしれませんが、社会全体でみれば入院や死亡の減少につながりうる差ですし、リスクの高い65歳以上に限った解析でも同程度の効果が確認されています。副反応は、注射部位の痛みや倦怠感、頭痛などが従来型よりやや多かったものの、大半は軽度から中等度で、一時的なものだったと報告されています。

もちろん、限界もあります。データはまだ1シーズン分だけで、米国で65歳以上の標準とされる「高用量ワクチン」との直接比較は行われていません。

ソーシャルメディアなどでは「mRNAワクチンは効かない」といった根拠のない主張も聞かれますが、mRNAワクチンが中心だった新型コロナワクチンは、控えめに見積もっても世界で250万人以上の命を救ったと推計されており、データはむしろ逆の結果を示しています。

日本では、インフルエンザに対するmRNAワクチンはまだ承認されていません。当面は従来型ワクチンでの接種が続きますが、米国では65歳以上は人口の2割弱ながら、インフルエンザ関連死亡の70~85%を占めるとされます。高齢の方にとって毎年の接種が大切であることは、これまでと変わりません。新しい技術の続報を待ちながら、今シーズンもまずは現行のワクチンで備えましょう。


以前、このブログで紹介した高齢者にも効果が高い高用量インフルエンザワクチン「エフルエルダ筋注」の日本での接種は、供給困難のため2026/27シーズンの発売および定期接種への導入が見送りとなりました。現時点で接種開始時期は未定だそうです(発表をみる)。

mRNAインフルワクチンが日本で認可されるのはいつになるのでしょう?医療行政のトップが「反ワクチン」なのに、なぜか日本よりもアメリカの方がワクチン政策は先を行っています。

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