衆院選で自民党が歴史的勝利、消費税減税で世の中と医療・介護はどうなる?
以下は、CareNetという医療関係者サイトに萬田 桃氏が書かれた記事からの抜粋です。
消費税は年金・医療・介護・子育て支援などの社会保障4分野の「基礎的財源」と位置付けられています。単純に消費税を減税し、その穴を埋めない場合、社会保障費全体の伸び抑制や給付水準の見直しが必要になります。それは、診療報酬や介護報酬にも影響が及ぶことを意味します。
今回の衆院選、多くの党は社会保険料の削減も主張していました。消費税を下げ、社会保険料(健康保険料、介護保険料等)も下げれば、ますます社会保障の財源は逼迫し、医療・介護サービスの給付削減、質の低下が進むことになります。今回、給付削減や医療や介護のサービスの質低下の可能性について言及する党がまったくなかったのがとても心配です。
ちなみに、「減税による減収は赤字国債で賄う」という公約の党もありましたが、その分だけ政府の債務が増え、将来世代が所得税などで負担することになります。「国債で」という時点で、その政治家は将来の日本は二の次で、今の自分のこと(=当落)しか考えていないことになります。
2月9日に開かれた記者会見で、高市首相は消費税減税について、「給付付き税額控除」の導入までの経過措置として2年間に限定して減税すると発言、財源について「特例公債には頼らない」と付け加えました。2年限定で、しかも「特例公債には頼らない」なんてことができるのでしょうか。自民党内にも消費税減税反対を唱える議員は少なくありません。前途は相当多難と言えます。
ところで、欧米を見渡せば、「高負担・高福祉(フランス、デンマークなど)」、「低負担で低福祉(米国など)」と、国によってそのタイプはさまざまです。日本は税負担と福祉支出の両方でOECD平均に近く、高負担高福祉モデルと低負担低福祉モデルの中間に位置するとされています。つまり、「中負担・中(あるいは高)福祉」が今の日本です。
今回の衆院選の各党の主張を聞いていると、「低負担・高福祉」という現実にはあり得ないモデルを提案しているように見えます。「低負担」を目指せば、当然、「低福祉」「低医療」になってしまうのに、なんと無責任な政治家たちでしょう。
私の印象では、今回の選挙でほとんどの政党は「低負担」だけを言って、「福祉」については何も言わなかったように感じました。医療や介護についても「強く、豊かに」なることを祈るしかないです。



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